約 261,241 件
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/251.html
【TOP】【←prev】【FAMILY COMPUTER】【next→】 信長の野望 戦国群雄伝 タイトル 信長の野望 戦国群雄伝 機種 ファミリーコンピュータ 型番 KOE-NU ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1990-2-3 価格 11800円 タイトル 信長の野望 戦国群雄伝 with サウンドウェア 機種 ファミリーコンピュータ 型番 KOE-NU ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1990-2-3 価格 14200円 【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 信長の野望 戦国群雄伝 タイトル 信長の野望 戦国群雄伝 機種 プレイステーション 型番 SLPS-01247 ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1998-3-7 価格 5800円(税別) タイトル 信長の野望 戦国群雄伝 コーエー定番シリーズ 機種 プレイステーション 型番 SLPM-86606 ジャンル シミュレーション 発売元 コーエー 発売日 2000-8-3 価格 1980円(税別) 【TOP】【←prev】【SEGA SATURN】【next→】 信長の野望 戦国群雄伝 タイトル 信長の野望 戦国群雄伝 機種 セガサターン 型番 T-7658G ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1998-4-9 価格 5800円(税別) 信長の野望 関連 Console Game FC 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 MD 信長の野望 全国版 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 SCD-R 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 全国版 MCD 信長の野望 覇王伝 3DO 信長の野望 覇王伝 SFC SUPER 信長の野望 全国版 SUPER 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 SS 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 バリューセットシリーズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 戦国群雄伝 PS 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット コーエー2002 SPRING PACK 三國志 VII 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット DC 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 Wii 信長の野望 革新 with パワーアップキット 信長の野望 革新 with パワーアップキット&三國志 11 with パワーアップキット ツインパック Handheld Game GB 信長の野望 ゲームボーイ版 信長の野望 ゲームボーイ版 2 WS 信長の野望 for WonderSwan GBA 信長の野望 駿河屋で購入 ファミコン(箱説あり) / ファミコン(箱説なし) ファミコン [with サウンドウェア (箱説あり)] プレイステーション セガサターン
https://w.atwiki.jp/tendou/pages/12.html
信長の野望・天道 49里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253875978/ 信長の野望・天道 48里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253803429/ 信長の野望・天道 47里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253756741/ 信長の野望・天道 46里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253699411/ 信長の野望・天道 45里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253634468/ 信長の野望・天道 44里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253588312/ 信長の野望・天道 43里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253530804/ 信長の野望・天道 42里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253468790/ 信長の野望・天道 41里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253429386/ 信長の野望・天道 40里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253366965/ 信長の野望・天道 39里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253336664/ 信長の野望・天道 38里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253281813/ 信長の野望・天道 37里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253242968/ 信長の野望・天道 36里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253184434/ 信長の野望・天道 35里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1253105884/ 信長の野望・天道 34里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252951196/ 信長の野望・天道 33里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252823143/ 信長の野望・天道 32里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252660926/ 信長の野望・天道 31里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252505049/ 信長の野望・天道 30里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252394911/ 信長の野望・天道 29里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252258620/ 信長の野望・天道 28里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252183195/ 信長の野望・天道 27里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252132862/ 信長の野望・天道 26里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252073756/ 信長の野望・天道 25里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1252041242/ 信長の野望・天道 24里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1251729522/ 信長の野望・天道 23里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1251513845/ 信長の野望・天道 22里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1251280489/ 信長の野望・天道 21里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1250899870/ 信長の野望・天道 20里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1250597058/ 信長の野望・天道 19里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1250155941/ 信長の野望・天道 18里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1249805835/ 信長の野望・天道 17里 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1249638790/ 信長の野望・天道 16万石 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1249301416/ 信長の野望 天道 15万石 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1248878788/ 信長の野望 天道 14万石 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1248529696/ 信長の野望 天道 13万石 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1248396353/ 信長の野望 天道 12号線 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1247918491/ 信長の野望 天道 11集落目 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1247478325/ 信長の野望 天道 10集落目 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1247239649/ 信長の野望 天道 9年目 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1247206826/ 信長の野望 天道 8年目 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1246951455/ 信長の野望 天道 part2 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1246526061/ 信長の野望 天道 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1246062287/ 信長の野望13 part5 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1244887937/ 信長の野望13 part4 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1243679544/ 信長の野望13 part3 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1242390187/ 信長の野望13 part2 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1241450710/ 信長の野望13 http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1241093179/ 信長の野望の新作が3年9ヶ月もでていない http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1238198669/ 新作・信長の野望13予想スレ http //schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamehis/1241095497/
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/3659.html
信長の野望・蒼天録 メーカー コーエー 発売日 2002年6月28日 対応機種 PC.PS2 歴史シミュレーション信長の野望 シリーズ??の10作目 信長の野望・蒼天録 with パワーアップキット 2003年2月14日 PC.PS2.PSP 後に追加シナリオ等を加えたPK(パワーアップキット)と それの同梱版も発売された な行 パソコン プレイステーションポータプル な行~ プレイステーション2 PR 信長の野望蒼天録パワーアップキット攻略全書 パソコン版対応
https://w.atwiki.jp/tendou/
信長の野望 天道 攻略 @wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 体験版 配信中 9月4日から9月18日発売に変更になりました。 情報 公式 http //www.gamecity.ne.jp/tendou/ 公式サイトオープン―2009年06月26日 ゲーム情報第一弾 「天道」 のすべて 切り拓け天下への道―2009年07月10日 ゲーム情報第二弾 (軍事施設、陣形、戦法連携) を紹介!―2009年07月24日 ゲーム情報第三弾 公式サイトリニューアル(技術、諸勢力、シナリオ)を紹介!―2009年8月7日 4Gamer.net ― 信長の野望・天道[PC] http //www.4gamer.net/games/090/G009069/ 信長の野望 天道 信長の野望 天道 プレミアムボックス 【初回限定特典】 武将能力ランキング・ミニ下敷き プレミアムボックス内容物 『信長の野望・天道』オリジナルサウンドトラック (長野剛氏描き下ろしピクチャーレーベル) 『信長の野望・天道』シブサワ・コウ秘伝攻略法 特製・戦国武将家紋シール(40種) 攻略本 信長の野望 天道 ハンドブック 上 10/9 信長の野望 天道 ハンドブック 下 10/30 武将FILE 11月 信長の野望 天道 マスターブック 2010年1月 サウンドトラック 信長の野望シリーズ オリジナル・サウンドトラック
https://w.atwiki.jp/warhisvideo/pages/20.html
[ゲーム動画] 信長の野望 武将風雲録 オープニング 記憶にとどめたい もう会えない人 信長の野望 武将風雲録版 信長の野望・武将風雲録~歴史イベント「本能寺の変」 信長の野望武将風雲録ED MD版信長の野望 武将風雲録 信長の野望武将風雲録 本能寺の変 [ゲーム動画] 信長の野望 武将風雲録 オープニング http //www.nicovideo.jp/watch/sm503239 http //www.nicovideo.jp/watch/sm503239 記憶にとどめたい もう会えない人 信長の野望 武将風雲録版 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2384922 http //www.nicovideo.jp/watch/sm2384922 信長の野望・武将風雲録~歴史イベント「本能寺の変」 http //www.nicovideo.jp/watch/sm535837 http //www.nicovideo.jp/watch/sm535837 信長の野望武将風雲録ED http //www.nicovideo.jp/watch/sm49377 http //www.nicovideo.jp/watch/sm49377 MD版信長の野望 武将風雲録 http //www.nicovideo.jp/watch/sm1627129 http //www.nicovideo.jp/watch/sm1627129 信長の野望武将風雲録 本能寺の変 http //www.nicovideo.jp/watch/sm89068 http //www.nicovideo.jp/watch/sm89068
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/6048.html
信長の野望 将星録 【のぶながのやぼう しょうせいろく】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows 95~XPWindows8.1、10(steam)プレイステーションセガサターンドリームキャストプレイステーション・ポータブル 発売・開発元 光栄 発売日 【Win】1997年3月【PS】1997年11月27日【SS】1998年4月2日【PSP】2005年12月22日【Steam】2017年7月26日 レーティング CERO B(12才以上対象)(*1) 判定 なし ポイント シリーズ初の箱庭内政武将&城数が激減箱庭内政以外の様々な要素は厳しいクソゲースレスレの危うい出来 信長の野望シリーズ 概要 特徴 評価点 問題点 総評 余談 概要 『信長の野望』シリーズ7作目。 戦国時代の大名となって全国を統一する目的は変わらないが、前作『天翔記』までの流れを切り、新たなシステムに刷新された。 特に本作を象徴するシステムとして日本全体を巨大なマップに見立てた箱庭内政の要素が挙げられ、以後のシリーズにも影響を与えている。 また、BGM担当が前作までの菅野よう子氏から山下康介氏へと交代した。以後、山下氏はシリーズ13作目の『天道』まで担当し続けた。 特徴 本作では日本全体がクォータービューで表現される1つの巨大なマップになっており、そこに城や町並みなどが点在する形になっている。 本作では「内政」や「軍事」といったコマンドを実行するのではなく、「城」から武将一人で結成される「ユニット」を作成して移動させて命令を与える形になっている。 「委任」や「人事」といった一部のコマンドを除いて、大半のコマンドは「ユニット」を使って行うものとなっている。 + ユニットの説明 軍勢 第1~5部隊で構成される戦闘用のユニット、部隊にはそれぞれの位置や兵科を設定でき、第1部隊が全滅すると壊滅となり、武将が捕虜になるか、移動ユニットに解体される。敵の「軍勢」や「城」を攻撃したり、内政中のユニットを攻撃出来る。また、点在する「金山」の確保も軍勢ユニットで行える。 輸送 兵士や物資などを運ぶ。消耗した軍勢ユニットの軍備を補充したり、城から城へと物資を輸送したりと使用用途は様々。「軍勢ユニット」に攻撃されると「移動ユニット」に解体されてしまうので護衛は必須。 開墾 兵糧収入を上げる施設「水田」「畑」をつくり、河川に対して「治水」を行うことも出来る。 商業 金収入をあげる施設の「町」と「関所」を作れる。「関所」は他国の「間者」や「使者」を捕らえることがある。 建設 城の「改修」や兵士の増加量を上げる「村落」を作れる他、施設の廃止を行う 使者 外交の使者、他国の城に隣接する事で「外交」コマンドを行う事が出来る。コマンドの失敗で捕らえられたり、解体されることもある 間者 謀略用ユニット、「忍者」の特性をもつ武将なら移動力が高い「忍者ユニット」になる。他国の城に隣接して様々な謀略コマンドを行う事が出来る。コマンドの失敗で捕らえられたり、解体されることもある 移動 特別な効果は持たないが移動力がとても高い。武将を城から城へ移動させたい時に結成する他他のユニットが解体されるとこれになる 「商業値」「開墾値」といった内政パラメーターもなくなり、城の「収入範囲」に存在する「町」や「畑」といった施設から定期的に収入が得られるようになっている。 施設を開発するには開発を命じてから数ターンが必要(武将の内政値によって期間は変動)。1ターンは1ヶ月で表現され、12ターンで1年が経過する。 「町」と「水田」は開発を重ねることで最大3レベルまで上昇し、収入を増加できる。ただし、「水田」は近くに「治水」された河川が必要となる。 河川が近くにない地域の場合はレベルアップの出来ない「畑」に限定される為、兵糧の収入が上げにくくなるといった特徴がある。 「徴兵」コマンドもなくなり、「村落」を増やす事でターン毎に「兵士」が増えていく。 これまでのシリーズと同様に「兵士」が増えると俸禄として支出が増えるので闇雲に「村落」を設置しても「兵士」を賄えなくなってしまう。状況に応じて「村落」を潰して「畑」にするといった臨機応変の対応が必要となる。 「城」を「改修」して「防御度」を上げると「城規模」が上がって「収入範囲」が拡大していく。「収入範囲」が他家の「城」と重なる場合は早い者勝ちになる。 「城規模」の増加にともなって城に雇える兵士の最大数も増加する。 他家への侵略は「軍勢ユニット」で行う。「軍勢ユニット」同士が攻撃すると「野戦」となり、「城」に対して攻撃をかけると「攻城戦」となる。 「野戦」は互いのユニット同士の部隊(最大5)が隣接して直接攻撃しあう形になっている。1ユニットにつき、最大9マスの中に部隊が配置され、攻撃時の方向などが反映される。 その為、攻撃した(された)方向によっては総大将である「第1部隊」が前線にむき出しになる危険性もあるので、結成時の配置は重要。裏を返せば寡兵でも敵将の「第1部隊」を積極的に叩けば逆転も可能。 また、背面や側面から攻撃をかけることで奇襲攻撃となり、1ターンの間、敵部隊の行動を無効化出来る(通常攻撃でも反撃を受けない)他、大きく防御力が落ちた状態で戦える為、非常に優位に立てる。 「攻城戦」には最大4ユニット(最大20部隊)が参加できる。また、「城」を完全にとり囲んで待機を続けることで収入を絶ち、兵糧攻めを行うことも出来る。 城内に点在する「城門」をこじ開け、「本丸」の防御度を0にすると勝利。しかし城内の「城門」の前にある「防御ポイント」に部隊がいれば、全滅させなければ「城門」を攻撃することは出来ない(*2)。 「軍勢ユニット」は毎ターン手持ちの「兵糧」を消費するので「輸送ユニット」を背後につけておく等して「補充」をする事も大事。それまでのシリーズ以上に兵站の概念が重要視されている。 武将の「移動」や「外交」もユニットを使って直接移動する形になった為、離れた城へ行く際にはそれなりに時間が掛かるようになった。 「朝廷」は京の「京都御所」に行かなければ行えないので、九州や東北等の勢力が官位を得るのは非常に大変。 「ユニット」が任務に失敗すると「移動ユニット」に解体され、自身の居城へと移動する。それまでは「移動」以外のコマンドをその武将に与える事が出来ないので、遠くの城から出陣させる際等は帰還する時間や場所を考える必要がある。 歴史イベントの一部は実写によるムービーで表現される。「三矢の教え」等が該当。 「山崎の戦い」の場合、敗れた明智光秀が落ち延びるパターンと、討ち死にするパターンで2つのムービーが用意されている。 発売当時は「明智光秀 = 南光坊天海説」が巷で語られる事が多く、それに則ったものと思われる。 パワーアップキット(以下、PK)を導入すると信長の日常エピソード(「信長の味付けの好み」やら「信長と無辺」)といった他のシリーズでは見られない風変わりな歴史イベントも発生する。 評価点 直感的な箱庭内政システム それまでの数値との睨みあいから脱却し、領土の発展具合が視覚的にわかるようになった。プレイヤーによって十人十色な城下が作れる。 施設同士の相性といった面倒な要素もほとんどなく(河川と水田ぐらい)自由な町並みを作れる。 単純に町を置いたら「金収入」が増える、「畑」を置いたら「兵糧収入」が増えるといった至極わかりやすく、UIもシンプルなため、SLG初心者に好まれた。天下統一をそっちのけで町づくりに励むユーザーも続出。 同時にそれまでのシリーズでは軽視されていた兵站の概念や、兵糧攻めを行えるようになったという点も見逃せない。 土地と土地の距離も重要となり、特に東北地方は「城」と「城」との距離が長い上に移動力を大きく落とされる山岳地帯が多く、冬になると豪雪によって行軍しづらくなるといった点も再現されている。 山下康介氏による重厚な音楽 菅野氏とはまた違った作風で戦国の雰囲気を十二分に醸しだした重厚なBGMでゲームを盛り上げてくれる。 内政時のBGMは次作『烈風伝』と同様に大名が現在いる居城の地方によって変化するが、本作の場合は気に入ったBGMに固定する事が出来る。 問題点 戦闘システムが粗い 「野戦」は攻撃側が有利すぎて「先に殴ったもの勝ち」になりやすい。優秀な武将であっても側面や背面から襲われるとあっという間に兵が減る。 それまでのシリーズの「野戦」と違い、初手からほぼすべての部隊を攻撃できる上に、攻撃側の全ての部隊が行動を終えてから守備側のターンへと移るという仕様のため、攻撃側が圧倒的に有利になっている。加えて、奇襲攻撃を行った場合、守備側は向きを持ち直すのに全ての部隊の行動が消費される為、じつに守備側は攻撃側が最大10回行動するまでの間、何も出来ずに殴られっぱなしになる。その為、奇襲をかけて守備側の「第1部隊」をひたすら射撃すれば凡将でもノーダメージで敵大名の撃破が容易という大味なバランスになっている。 例外的に「武田信玄」と「真田幸村」のみ、「第1部隊」を壊滅させても影武者という事で別の部隊が「第1部隊」として復帰する為、非常に手強い。 「攻城戦」は逆に守備側が非常に有利。というのも攻撃側が「城門」にはりつけるのはせいぜい2部隊であり、残りの部隊は後方で控える事しか出来ず、「改修」で「防御度」が上がっていれば、なかなか門を突破することは難しい、その上で防御側の迎撃が強すぎるのも問題。特に「曲輪」「本丸」に武将の部隊が配置されると、武将の足軽(鉄砲)適性に応じて攻撃回数が増える(そこそこの適性である「C」でも3回、「S」ならば6回も1ターンに攻撃出来る)為、1ターンの内に門を開けて「曲輪」にいる武将の部隊を全滅させなければ、防御側のターンで「本丸」と「曲輪」からすさまじい回数の矢弾が撃ち込まれ、門にはりついた部隊は綺麗に溶けてしまう。その為、戦闘力や適性が高い猛将に城を守られると絶望的で、さらに複数の武将が配備された城となると十倍以上の軍勢だろうが容易に返り討ちにされる。 「開門」や「混乱」で部隊や城門の無力化を試みることもできるが、失敗すれば次のターンで確実に溶かされるわけで……。 コンシューマー機の無印版では「攻城戦」がカットされるという異例の事態になった。 「兵糧攻め」は包囲した所で兵糧の消費量が少なく、普通に行えば兵糧が尽きるまでに年単位の時間がかかるので行いづらい。 箱庭システムの不満点 ユニットが1武将で結成される都合上、完成までに時間がかかってしまう。さらには任務が完了した際に報告が無い等、若干不親切な点も。 河川を治水したい場合、「ここからここまでを治水する」といったことは出来ず、1マスずつ移動させて「治水」を行わなければならないため面倒。 次作では予め、開発計画を立て、複数の武将でユニットを組める為、これらの不満点が改善された。 武将数と城数が激減 前作無印に比べると登場武将は1000人(史実姫16人含)から700人にまで減ってしまった。『覇王伝』無印の818人よりも少ない。 城の数も214から64と3分の1以下になったが、それでも移動の手間や攻城戦の難易度からゲームのテンポはむしろ悪化している。 前作までで武将数が増えていったのは、開発機種が8ビット機から16ビット機へと移行していた時期でデータ量を多く扱えるようになったことや、それに伴うシナリオ本数の増加で年代の幅が広がったためであり、本作では武将・城の数ともにゲームシステムにバランスを合わせたために減少させたとしている(*3)。 前作まででプレイヤーとして選択出来ていた一部の小大名などは選択出来ず、支城の上に「軍勢ユニット」として存在するだけの独立勢力として扱われており、マイナー大名プレイを好むプレイヤーは涙を飲んだ。(*4) シナリオの数も減少している。前作にあった「信長の誕生」と「関ヶ原前夜(PC版PK限定)」シナリオがなくなったため、扱われる年代も「信長の家督相続」から「本能寺の変」(PKを含んでも豊臣家の「天下統一前夜」まで)までと狭くなった。 また、武将の顔グラフィックも「本作の新規描き下ろし」「前作の流用」に加え、何故か「『覇王伝』に先祖返り」した武将が多数いる。(*5)特に『覇王伝』に先祖返りした武将の顔グラフィックはハードによる色使いや、タッチの差から違和感がある。 軍団システムの消滅 前作では多数の城を「軍団長」に任せてまとめて委任することが可能だったが、本作ではその概念が廃止され『覇王伝』以前の城の一つ一つを委任する形に戻ってしまった。 快適であり、史実の再現の面から見ても好評なシステムだったため、廃止が惜しまれた。 移動が面倒くさい 自国の城から城へ移動するにも「移動ユニット」で行わなければならない。移動力こそ高いものの、場所によっては数ヶ月かかることもザラなので殊更面倒。 特に「越後」や「東北地方」を攻める場合は、マップの広さと山岳地帯の多さで移動が非常に面倒。さらに冬になると豪雪で移動力が落ちてしまい、数年単位の時間が平気で掛かる。 軍勢ユニットの移動が面倒なのは次作でも言われているが、本作の場合はいとも簡単に戦闘に負けてユニットが解体されやすいため、僻地を攻める難易度は相当なもの。 PK要素が微妙 本作のPKは標準的なPKの内容(*6)の他は、「年表」と盗賊イベント(最大勢力から物資を盗む)、早刈りコマンド(「軍勢」が「畑」から兵糧を得る)の追加にとどまっており、わざわざ導入する価値があるかと考えると微妙な所。 オリジナルの新武将を作る事ができない。PKが発売された『覇王伝』以降の作品で新武将を作れないのは本作のみとなっている。 また、PKで追加された武将もいない。PKが発売された『覇王伝』以降の作品でPK追加武将がいないのは本作のみである。 総評 箱庭システムは以後のシリーズにも大きな影響を与えるほどの名システムだったが、出来の悪い戦闘システムや、武将数と城数の激減、ゲームテンポの悪化など目を瞑れない問題が多く、前作の売上累計22万本から大きく数を落とし、16万7千本に留まった。シリーズ中でも本作は『覇王伝』『嵐世記』と並んで不人気とされる事が多く、微妙な立ち位置にいるシリーズである。とはいえ、箱庭システムの持つポテンシャルはたしかなものであり、本作の欠点を踏まえて改良を加えた次作はシリーズの中でも人気が高く、良作として評価されることになった。 余談 本作でも「前田慶次」が武将として登場(*7)する。本作発売時期には慶次が主役の漫画作品『花の慶次』の連載はすでに終了して久しかったが、その間に知名度はかなり上がったと見え、シリーズ最新作まで連続出場を果たしている。「松風」を所持して突撃をした時に専用のセリフが用意されている他、戦闘能力も「上杉謙信」についで最強クラスと優遇されており、漫画さながらに無双することが可能(*8)。 Win版はMeまでの対応となっており(*9)、近年のPCでプレイするには相性が悪く、PKを含めたバージョンで遊ぶのは至難の業となっていた。その為、一応XP上でも動作していた前後作に比べるとプレイするハードルが高かった。また、信長の野望30周年記念の『信長の野望』歴代タイトル全集にはWindows XP以降のOSで動作する「WithPK」が収録されたが、初期バージョンではBGMのトラックが滅茶苦茶になるというぞんざいな扱いを受けた(後にアップデートで修正)。 後にSteamで配信されるようになり、Windows 8.1以降のPCでもプレイが可能となったため、上記の問題点は解決された。 実は(オンライン作品を除く)『信長の野望』シリーズの中で唯一のレーティングがCERO B(12歳以上対象)の作品である(2022年現在)(*10)。PSP版発売に伴い、設定された。
https://w.atwiki.jp/mekameka/pages/2811.html
信長の野望 Online メーカー コーエーテクモゲームス 発売日 2003年6月12日 対応機種 PS2.PS3.Windows コーエーさんの代表作、信長の野望??のMMORPG 戦国時代の日本を舞台にしている 拡張キッド 以下順次拡張キッドが発売されていった 飛龍の章 破天の章 争覇の章 新星の章
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/5860.html
このページでは『信長の野望 創造』(判定なし)と『信長の野望 創造 with パワーアップキット』(良作)を紹介する。 信長の野望 創造 概要 特徴 -「軍議」と「評定」 -「労力」と「人口」 -「諸勢力」 -「政策」 -戦闘 -会戦 -外交 -戦国伝 -武将 -音楽 評価点 賛否両論 問題点 -アップデートにより改善済み -本作における問題点 総評 余談 信長の野望 創造 with パワーアップキット 概要(PK) 変更点(PK) -認証方式の変更(Win版のみ) -シナリオの追加 -演出の強化 -戦国伝の強化 -内政要素の強化 -謀略要素の復活 -朝廷の復活と外交要素の強化 -会戦の大幅変更 -姫武将の追加 -軍団制の復活 -パラメーターの見直し -新規勢力の登場 -その他の変更点 -Switch版での追加要素 評価点(PK) 問題点(PK) 総評(PK) 余談(PK) 信長の野望 創造 【のぶながのやぼう そうぞう】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows XP~8プレイステーション3プレイステーション4プレイステーション・ヴィータ 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 【Win/PS3】2013年12月12日 【PS4】2014年2月22日【PSV】2014年5月29日 定価 【Win】9,800円【PS3/PS4】8,800円【PSV】7,800円(各税別) 判定 なし ポイント 全体的に薄味ライトユーザーには易しい外交と人口が鍵あってしかるべき要素のカットパワーアップキットで大幅改善 信長の野望シリーズ 概要 信長の野望第14作目。シリーズ30周年を記念して発売された。 本作では8年ぶりにゲームシステムが一新される事となり、プロデューサーの変更もあり、前作、前々作からは大きく作風が変わった。 今まで同様、大名家を選択し天下を統一する事が目的だが、征夷大将軍になり、惣無事令による天下統一という新たなクリア条件も追加された。 本項目では無印版を取り扱う。後に発売されたパワーアップキットに関しては別項目を参照のこと。 特徴 「軍議」と「評定」 前作までと同様に全ての国が同時に進行する形式が採られているが、月に一度、「評定」が行われ進行が一時停止する。評定内で、各城の奉行に城下の内政や、武将に城に繋がる道を敷くといった命令を与える。所謂「内政パート」にあたる。 軍事に関することは「軍議」として行うことが可能。「出陣」や「援軍」「停戦」が行える。 評定を終了させると、「進行パート」となり、1ヶ月が進行する。この間に軍隊の移動や領地の発展などがリアルタイムで行われる。 進行パートの途中でも停止して軍議を行う事が可能。敵大名の侵攻に対しては臨機応変に対応することが可能。 基本的には評定と進行の繰り返しでゲームは進行する。 「労力」と「人口」 城下の発展や街道の整備などの多くのコマンドで領民の「労力」が必要となり、勢力の総人口に応じて労力が決まる。 その為、城数が多くても労力が不足していれば城に命令を実行できないといった事が発生する。 労力を上げる事が発展の鍵となっており、政策を行ったり、支城を建てたり、城に繋がる街道を整備して、いかに「人口」を増やすかの工夫が必要となる。 街道の整備は手軽に人口の増加を促せ、大名直轄地領域の拡大ほか自軍の行軍速度も向上する。 ただし等しく敵軍の進行速度も上がるため、不利な条件下ではデメリットにも。 街道には上限LVが設定されており山岳地帯等の険しい地形では上限が低い等、地域によって人口の増えやすい地域とそうでない地域の差が顕著になっている。 「人口」の概念が今までのシリーズ以上に重要となった。京や濃尾地方は人口が多いが、僻地にあたる九州や東北等は人口に乏しいといった特色が付けられている。 その為、今までのシリーズでは日本の端にある故に敵対勢力が少なく、有利だった島津家も、中央との人口の差と後述の織田家との距離の遠さから有利とは言えない状況になった。 逆に人口の多い城を多く抱える織田家が非常に強力であり、武将の質の良さも相まって本作では「シリーズ最強の織田家」「ラスボス(*1)」と名高い。 人口の多さはそのまま城下の内政値の上限や領民兵の数にも影響する為、小さい城ばかりでは多数の兵を動員できず、大勢力に太刀打ち出来なくなっている。 人口が増加すると新たに未開発の区画に施設を開発する事が可能になる。これにより内政値の上限を上げたり、後述の「創造性」を変化させたりする事が出来る。 「諸勢力」 本作にも「国人」「忍者衆」等の「諸勢力」が登場し、懐柔することで「支持率」を上げ、味方につける事ができる。 その諸勢力の影響範囲に他家の城がある場合は支持を取り合う形になる。他家と戦争になった場合、諸勢力は支持率の高い方に味方をする。 支持率が一定の値を超えると、戦闘に参戦してくれたり、「攻城戦の攻撃力アップ」「特定の物資の収入」といった特殊効果が得られる。 通常、敵部隊との戦闘や城の包囲は最大3部隊までという制約があるが、諸勢力の部隊はその3部隊とは別枠となっており、最大4部隊での攻撃が可能となる。おまけに諸勢力部隊には「移動」という概念が無く、戦闘が起これば即座に参戦してくれる。このように諸勢力の部隊は兵力が足りない序盤や中小勢力では非常に頼もしく、彼らの支持を取り付けることが戦略上非常に重要となっている。 なお、周辺を支配していると自動的に支持率が100%になる諸勢力も存在する。 支持率を100%にする事で諸勢力の取り込みが可能となり、諸勢力の消滅と引き換えに「人口」が一気に増える。 前線から離れ、必要が無くなった諸勢力を積極的に取り込む事も人口増加の有効手段である。 諸勢力の配置は基本的にランダムだが、「津島衆」「甲賀衆」といった固定配置の諸勢力も多い。中には津田算長(根来衆)や風魔小太郎(風魔衆)といった史実の人物が頭領となっている固定諸勢力もあり、そのような諸勢力を取り込むと頭領を務めていた史実人物を配下に加えることができる。彼ら目当ての取込も十分に考えられる。 「政策」 本城を2つ以上持つ事で(*2)勢力内で「政策」を行う事が可能。毎月、一定の金額を払う事で何らかのメリットを得られる。 万能な政策はなく、必ず何らかのデメリットが存在するので、デメリットを我慢できるような状況に持ち込んで敷く等の工夫が必要。 例えば「目安箱」ならば、毎月1000金を使用し、メリットとして人口及び民忠(*3)も増加するが、民忠が下がった際に一揆が発生しやすくなるというデメリットが発生する。 金銭の不足する序盤では毎月の出費もバカにならない為、金銭にある程度の余裕を持たせてから布く必要がある。 また、政策には勢力の「主義」や「創造性」によって行えるものと行えないものが存在する。 「創造性」は、大名や所属する武将の「主義(創造、中道、保守の3つ)」及び勢力内施設により上下する数値であり、その値によってその勢力の主義が「創造」「中道」「保守」のいずれかになる。「中道」に当てはまった場合は中道以外の政策が行えず、領地の発展などによって創造性が変化すると政策が中止されることもある。 同じ主義の政策であっても、主義を深化させていないと行えない政策もある。例えば「創造」の創造性は700~1000となっているが、金収入を50%上昇させる「楽市楽座」は、創造性を850まで上げないと実行できない。 なお、政策には「何らかのデメリットが存在する」と上述したが、実際には各主義に最低1つ、デメリットが無いも同然の政策が存在する。先に挙げた「目安箱(中道)」はその典型で、普通にプレイしていれば一揆などまず起こらないので、実質人口・民忠増のみを享受できる「出し得」の政策となっている。まずはこのような政策を採用できるところまで国力を高めるのが当面の目標となる。 織田信長専用の特性「創造」は、創造性に関係なく全ての政策を実施可能にする。これにより有り得ない政策コンボが可能になり、「毎年米を売買するだけで金が勝手に貯まる」「行軍中の兵糧消費が6割減る」等の滅茶苦茶な状況を作れるトンデモ特性と化している。 もちろんCOMの織田家も信長が特性を習得次第活用し、他家を凌ぐ速度で国力を増やしてくる。これもまた本作の織田家が最強とされる要因のひとつ。 大名家によって独特の「政策」を持つものがある。武田家の「甲州法度次第」や北条家の「五箇条の訓戒」といった有名大名家の政策が表現されている。 後述の「戦国伝」の達成により征夷大将軍になる事で政策として「惣無事令」を行う事が可能となる。 「惣無事令」は即エンディングとなるので必ずしも全国を武力統一する必要はない(武力統一にも専用のエンディングは存在する)。 戦闘 それまでのシリーズからの大きな変更点として「兵士が城に紐付けられている」という点が挙げられる。 その為、城を攻め落として入城した場合、武将は城に留まるが、兵士は出陣元の城に帰ってしまうようになった。 一度にすべての兵が帰還するのではなく、ターンをかけて少しずつ戻るという形になっている。この表現が説明不足だった為に、発売当初は入城すると兵が即死すると騒がれる事になってしまった。 兵の帰還の速度は本当に死んでいるのではと思うほど遅く、みだりに入城すると戦力の低下を招いてしまう。 これにより、最前線の城に30万の兵士が駐屯しているといった不自然な点が改善され、多方面の城から一つの拠点に向けて進撃する様が表現されている。 「常備兵」や「領民兵」という概念が採用されている。「常備兵」は自分で建てる兵舎の数で変動するが、「領民兵」は人口を元に自動で割り出されるため、ここでも人口の多さが重要となる。 部隊の兵数は大まかには決められるものの、全ての城兵を連れ出すといった事は出来ない。 「騎馬」や「鉄砲」も何割かが部隊に混ざるという『覇王伝』に似た仕様が採用されており、部隊のすべてが騎馬隊で編成されるという事はなくなった。 戦闘は部隊同士がぶつかる事で自動で行われる。街道で挟み撃ちにする、陣の上で戦う事で寡兵でも有利に戦う事が出来る。 部隊は120日分「腰兵糧」を持ち、味方拠点を通過することで兵糧を消費して補充することが可能。無くなると兵が逃亡する為、長期戦に渡る場合は重要となる。 攻城戦はオートではあるが「包囲」「強攻」「焼討」の3つの方針を指示し、城の耐久が0になる事で落城となる。 城を攻撃する部隊の総兵力が城の「防御度」を上回れば包囲している内に被害を受けずに落とす事が可能。逆に不足している場合はどれだけ包囲しても城を落とす事は出来ない。 強攻をしかけると兵力に被害を受けるが防御度を落とす事が出来る。兵力が足りない場合には有効だが、落城後の「修復」が必要になる。 焼討は城の施設を破壊し、「民忠」を下げつつ「腰兵糧」を回復する。遠征で補給が出来なくなった時の最終手段だが、落城後は民忠が下がっている為に一揆が発生しやすくなるデメリットがある。 会戦 本作の戦闘のメインとなる仕様。戦闘中の部隊を選択し、「会戦」を行う事で戦闘を直接指揮できる。今までのシリーズにおける「戦争画面」にあたる。 会戦は戦場の兵士一人一人までもを表現した物となり非常に派手な見栄えである。 部隊を前進させる、後退させる、戦意を溜めて技能を使うといった指示を与える事が可能。 前進、後退以外の移動は出来ない為、『蒼天録』の野戦に似ている。 「戦闘中に援軍が到着」「評定を行う」「会戦を終了するコマンドの実行」等で一度中断される。 会戦に勝利する事で多くの敵部隊を一度に消滅させる事が出来る為、不利な戦況からの逆転が可能。 外交 本作の外交は基本的に関係を結びたい勢力に使者を派遣し、毎月少しずつ「信用」をためる。 信用を消費する事で「同盟」や「援軍」を頼む事が出来るようになる。事前に信用されている事からこちらからの頼みは基本的に断られる事はない。 他家の大名は自家に対する印象を持つようになり、自家の影響力が低い場合は「軽悔」されるが、ある程度の力を得ると無関心となり、強大になると「敵視」するといった変化が起こる。 共通する敵を持つ、自分と同じ同盟国を持つなどで利害が一致すると他家が関心を持つ場合もある。 関心を持っている間は信用は上がりやすいが、警戒されると中々上がらなくなる。その為、勢力が大きくなるに連れて他家と関係が結びづらくなる。 「家宝」を贈る事で一定期間、感謝され、信用が上がりやすくなる。本作の家宝は従来のシリーズとは異なり、能力上昇効果はなく外交での使い道が主になる。 何が何でも関係を結びたい強豪は「格付け」の高い有名大名が率いている場合が多く、そのような大名はこちらの勢力が小さいと「軽侮」、大きいと「敵視」する傾向にあり、家宝なしでは信用度を高めるのが困難。時には米を売り飛ばしてでも家宝をかき集める必要もあるほどに、本作の家宝の重要度は高い。 一度でも戦闘を行うと「断絶」になってしまい、一切の交渉が出来なくなる。後述の同盟国を介した「停戦」や歴史イベントに加え、一定期間戦をしない事で解かれる事もあるが、基本的に修復は難しい。 このため、一度交戦状態に入ってしまうと、その勢力を滅ぼさない限りは延々と攻撃をしかけられるようになる。特に大勢力と交戦状態になると泥沼になってしまう事も多々ある。 背信行為(婚姻関係を破棄したり、援軍要請を無視し続ける、共同作戦で落とした城を譲らない)を行うと、全国の大名から裏切りを警戒されるようになり、不利になる。 大きな勢力と同盟する事で、交戦中の他勢力との「停戦」を仲介してもらう事が出来るようになった。「断絶」を解く数少ない手段であり、交戦中の相手の足を止めるには不可欠である。 他家を「従属」させると信用が一定の数値以下にならなくなるので、好きなタイミングで援軍を出させる事が可能となる。 また、従属させた大名は人質として姫を差し出してくる。姫は婚姻させることで有力家臣を一門に加えることができるため、姫目的で従属させてしまうという手もある。 他家との「信用」が20を超えると定期的に外交収入が得られるようになる為、収入源としても活用できる。 このように本作では外交に力が込められており、如何に他家を利用するかが攻略の鍵となる。 戦国伝 それまでのシリーズにおける歴史イベントを発展させたものであり、一定の条件を満たす事でいくつかの条件が提示され、達成する事で大掛かりな歴史イベントが発生する。 これにより、織田家の家中統一や川中島の戦いといった歴史上の出来事が再現され、史実に近いプレイをする事が可能。 若干やらされ感等があるが、実際に行うかどうかは任意なので、起こしたくなければ無視する事も可能。 達成する事で武将が技能を覚えたり、領土の変化や武将の死亡が発生したりする。 発生したイベントはムービーとして図鑑に登録され、後にいつでも鑑賞することが可能。 武将 武将は命令を実行することで経験を得、最終的には元の能力値+20まで能力値が成長する。CPUの武将はあまり成長しないので、少々能力が微妙な武将でも、使い込めば一線級で活躍する事が出来る。 忠誠度の概念も変更され、「○○家は力をつけてきている」「主君と反りが合わない」「長年仕えてきた」などといった理由から増減し、武将毎に決められた「必要忠誠」を超えていれば満足、超えていなければ不満と感じるようになっている。 敵武将を捕らえると「捕まったのは指揮が悪いせいだ」という理由で忠誠度が下がる為、何度も捕らえて解放する内に義理固い武将や大名の一門衆でも登用に応じるようになる。 忠誠度の低い武将は能力値が下がったり、時折出奔する事がある。滅ぼした直後の大名家の武将は忠誠度が低く、力を出し惜しみされたりと扱い辛くなっている。 不義理な「松永久秀」あたりは15といった高い数値が設定されており、色々と優遇しなければ使いこなす事が出来ない。 また、様々な技能も存在する。経験やイベントで取得する他、捕虜を処断する事で所持している技能を奪い、好きな家臣に伝授する事が可能。このように捕虜の処理の選択(登用、解放、処断)に関してはそれぞれメリットがある為、武将に応じた対処をする必要が出てきた。 その他の要素として、武将の名前は開始時に「通称」と「本名」から選ぶ事が可能。 例えば通称では「真田幸村」だが、本名にすると「真田信繁」になる。シリーズ初の要素である。 戦国伝のイベントには対応しておらず、本名にしても通称で呼ばれる事がある。 音楽 本作のBGMは9作目の『将星録』から13作目の『天道』までの作曲を務めてきた山下康介氏ではなく、大塚正子氏が担当。シリーズの中では2度目の作曲者交代となり、BGMの雰囲気が変わっている(*4)。 アップデートにより、ゲーム内BGMを歴代のシリーズのBGMと差し替える事が可能となっている。もっとも大塚氏の曲のクオリティも十分に高いレベルにある。 評価点 システムの一新によるマンネリ打破 システムが一新され、これまでの常識の多くが通用しなくなり、シリーズ経験者でも新鮮な気持ちでプレイする事が出来る。 「人口」の着目はよく評価点として挙げられる。人口の多い京を目指す事が重要となり上洛の重みが増した他、シリーズにおいて長年言われてきた「端っこ勢力の有利問題」が解消されている。 外交要素の強化 今までのシリーズよりもどこと手を結ぶか、どことは戦うかを明確に決める事が重要となり、とことん他家を利用して有利な状況に持っていく快感がある。 城の数が多い 前作や前々作では中国地方が秘境と化すほどの過疎地だったが、本作では多数の城が登場するようになった。任意で支城も作れるので総数は300を超え、シリーズ最大の数になる。 一つ一つの城は簡単に落ちるので、城の数の多さがテンポを阻害する事もない 城を繋ぐ街道の数も豊富、現在にも残る地名がたくさんある。 武将の顔CG 『三國志11』でも取り入れられていた加齢による顔CGの変化が一部の武将に取り入れられている(*5)。 出家する前の「武田晴信(武田信玄)」、GA○KT似の「長尾景虎(上杉謙信)」(*6)、岡○准一似の「黒田官兵衛」(*7)等、これまでのシリーズでは描かれなかった有名武将の若い姿が登場することになった。 新規に描き下ろされた武将CGも史実の鎧を装着している物が多くなり概ね好評。 直江兼続はシリーズで初めて「愛」の字が入った兜をかぶったCGとなり、佐竹義重の特徴的な甲冑も再現されている。 描き下ろされた武将は上半身含めての拡大CGが用意され、イベントで表示される。 また、すべての武将で顔CGの変遷が見る事が出来るようになった。『全国版』から本作に至るまでの顔CGの変化を見る事が可能。 パワーアップキットで追加されたのに未登場になっている武将といった間違いも散見されるが……。 シンプルで解り易くなったシステム 箱庭要素や国人集と言ったこれまでの要素をメリットを解らせながら簡素に取り入れたり、大名の志向によって取るべき政策の方針が異なっていることもあってシンプルながらも幅広い内政が行えるようになった。 これまでマスクデータだった忠誠フラグが全て表記されるようになったので「なぜ忠義深いのか」、「なぜこちらを嫌うのか?」と言ったことが解るようになった。 仕官勢力の大きさや年功により忠誠度が変化したり、屈服させた直後の敵将は中々心服しない等、それまでのシリーズでは見られなかった表現が加わった。 今作では登用時に表示される武将は必ず配下にできるようになった(「表記される武将は当家に仕官を望んでいる」という設定)。 CPUが意外と賢く、特技も比較的有効に使ってくれるのでしっかりと戦力を整えて攻めれば会戦を使わなくても敵を撃破していける。 テンポがよい 会戦を意図的に起こさなければ基本的には多方面の戦闘が一度に進み、サクサクと進行する。 慣れてくると数時間~1日で惣無事令によるクリアも可能、この為に繰り返しプレイしやすく敷居が低い。 委任要素が多い 実行できるコマンドのほとんどを委任することが可能。重要な所だけプレイヤーが選択し、面倒な所はCPUに任せる事が可能。 難易度は骨太 外交の失敗により、複数の大名家を敵に回してしまった時などの領地の奪い合いは面白い。後半のシナリオで織田家を敵に回した時もかなりの難易度にはなる。 特に人口の多い大大名を相手にする場合、兵力の回復速度が早いために部隊を壊滅させてもゾンビの如く湧いてくる絶望がある。 賛否両論 「惣無事令」が投げやり 勢力が大きくなると戦国伝が発生し、日本を半分ほど統一する(*8)と征夷大将軍に任命されて実行するとエンディングに出来る政策が追加されるというもので、演出も「全国の残存大名に合戦を中止する命令を出して平和になりました」と言う薄い内容で達成感が少ないと言われる。 「実行までに時間がかかる」、又は「伊達政宗のように従わない勢力が現れる」といった要素を用意して欲しかったという声もある。 ただし、条件の仕様上この政策が選択できる頃にはあらかたの大勢力はほぼ駆逐しきっている事が大半であり、そのまま続けても消化試合や作業のように合戦を繰り返す展開になりがちなので妥当な仕様とも言える。また、条件が簡単そうに見えるものの普通に進めていくと地方を統一できる頃には大勢力と化した織田家が京を含めた近畿一帯を占拠している事が大半であり、大勢力と化した織田家と交戦しなければならないのでそれなりの歯ごたえはあったりする(*9)。特に東北勢は織田家だけでなく北条家や徳川家といった関東・東海の強豪も突破しないといけないので更に難易度が上がる。そんな状態で「従わない勢力が現れて惣無事令ができませんでした」と言われても、プレイヤーへの嫌がらせにしかならないであろう。 渋滞が多発する 一度に城に攻撃できるのは兵力に関係なく同盟軍含めて味方3部隊・敵3部隊までと少ない(*10)。道路上での会戦も同様。また、多方面からくる部隊を一纏めにするといった事は出来ず、そして戦闘している部隊の脇を通り抜ける事もできないため、雑に指示をしていると戦場で渋滞が多発し、腰兵糧を浪費する事が多い。事細かに指示を与えて、少しでも大部隊を攻撃に参加させるようにする必要がある。そもそも例えば10部隊を投入すれば一列縦隊で行軍し、交戦するのは戦闘の数部隊だけで各個撃破の憂き目にあいかねない。 これは「一箇所に必要以上の大軍を投入しても兵站がズタボロになるだけ」「兵力の逐次投入は愚策も愚策」と言う意味で全く当たり前であり、リアルである。逆に実際の歴史で見られるように、大攻勢時には複数の経路から侵攻(そして必要なら決戦の地で再集結)するのが効率がよくなっている(*11)。となると道路の整備の重要性もより注目される事になるのである。 迂回路があれば渋滞を回避して敵の背後に回り退路を断つまたは援軍を食い止めると言った事も可能。 だがSLG慣れしていない人にはさすがに難しすぎるのかもしれない。 問題点 アップデートにより改善済み 以下の問題点はアップデートにより修正されたが、以前のシリーズでは出来ていた部分が出来ておらず、問題点が残ったままリリースされていた。 他家に従属できない 発売当初はプレイヤーから他家に従属する事が出来ず、弱小大名によるプレイの場合、労力の差により手数が制限される上に、国力や武将の質の差も如何ともし難く、どうあがいても詰みとして投げ出すプレイヤーが多かった(*12)。 支城しか無い勢力を選択できない シナリオ1の有馬家など、本城を持たない勢力を選択できないことに対する不満も多かった。 同盟の延長が出来ない 同盟期間が切れてから再度結ぶまでの最短1ヶ月の間に、相手や自家の委任城が勝手に戦闘をしかける等の事故が多発した。 基本的に戦いたくない相手と同盟している事が多いので、強制的に戦わざるをえない状況にされるとストレスが溜まる。 交戦状態に入る際の警告がない。 委任城が攻められた時など、手遅れなタイミングで報告が入り、守りきれない。 人材の管理が面倒。どの城にどの武将がいるといった情報を知るのに城を選択して情報を見なければならない為、煩わしい。 本作における問題点 今までのシリーズにあってしかるべき要素がない。以下の要素は戦国SLGとしても実装しない理由が見当たらず、手抜きに見えてしまう。 謀略要素が存在せず、武将の寝返り、暗殺等が一切行われない。 忠誠度の低下の弊害は能力の低下と出奔のみとなり、クリーンな戦国と言われる。謀略で名を馳せた毛利元就や宇喜多直家が涙目である。 朝廷が存在しない。 朝廷から官位をもらう事が出来ない、自家の武将や他家への影響力が重要になる本作において、なぜ採用されなかったのかが不思議である。 軍団の要素も無くなり、ある程度「本拠」から離れた城は自動的に委任状態になる。 厄介なのが委任状態になった城は指示しなければ勝手に他家の城を攻める。出陣する際は報告もなく、突然、予期せぬ大名家と、「断絶」する事故が多発する。 委任城には、攻略の禁止、あるいは攻略する城をいくつか指示する事しか出来ず指示の自由度は非常に低い。史実における「信長の地方への多面作戦」はとても再現できない。 本拠地を移動させることである程度このトラブルは回避できるものの、後半の領土が拡大し本拠地から離れた城が増える状況になるとどうしても避けられないものとなる。 一部の特性に難あり 特に槍玉に上がるのは前田慶次の「傾奇者」であり、進軍時にまれに大幅に能力が上がる代わりに一切の命令を無視して勝手に動くというもの。 突然命令を無視して、大大名にケンカを売りに行くという恐ろしいものであり、多くのプレイヤーが驚愕した。 さらにはCPUの前田慶次がケンカを売ってくる事もあり意図せずに彼が所属する(本作最強の)織田家と「断絶」になるといった事も起こる。 操作不能になった場合は兵糧の補給もせず、多方面にケンカを売りながら自分の部隊が壊滅するまで暴れまわる為、非常に使い勝手が悪い。 ちなみに「傾奇者」持ちが副将に含まれていても効果が発動するため、うっかり大名の部隊に入れてしまうと、大名が一切、操作できずに暴れまわるという事故も発生する。 特性の説明文こそ「まれに命令を不可」ではあるが、進軍中は絶えず判定が行われるようで、まれによくある事ととして出陣させるとほぼ確実に命令無視状態になってしまう。 全体的に地味 領土が増えてくると内政は委任に任せて進む事が多くなり、戦闘自体も凸△型の部隊が地図上でぶつかり合うという物なので、地味な印象を受ける。 城の内政に関しても、「石高」「商業」「兵舎」のいずれを上げるかを指示するだけであり、非常にシンプル。 兵科適性が再び無くなり、騎馬隊や鉄砲隊等の表現が淡白になってしまった。 施設によって城下のグラフィックが変化することをウリにしているが、最大までアップしなければ見えないので、基本的にはほとんど意味が無い。 後半になると委任城が勝手に領地を増やしていくので、プレイヤーは見ているだけになりがち。 反面戦闘で捕縛する敵武将の数が増え、その処遇も全て手動なので地味に面倒。 リアルとは言えない挙動 「士気」の概念がない為、出陣した部隊は兵糧さえ尽きなければ延々と出陣し続ける事が出来る。 出陣元以外の城に入城し辛い仕様も相まってか、一度出陣した部隊は一度に何十もの城を攻め落としつつ何年もの間、行軍する事がある。 その間に落とした城の捕虜も何年もの間、部隊に連れ回されていることとなり、不自然に感じる。ある程度士気の概念を存在させても良かったのかもしれない。 せっかくの「兵士の城への紐付け」も、城に入城しなければよいという結論に陥ってしまう。 「領民兵」も、人口に対する兵の割合という程度の位置づけなので、農繁期でも動員数が減ったりはしない。 攻城戦も、敵の耐久度以上の兵を城に付けて包囲するだけで一切の反撃もなくそのまま落城するので、非常に味気ない。場合によっては何十もの城を落としても兵力の損害は0だったりする事もある。城兵は何をしているのか。 同盟国が自家に従属している他家を勝手に滅ぼす。 UIの問題 街道を拡張する際に、全国に無数ある街道の一つを一回一回、命令しなければならず非常に面倒。 パワーアップキットではまとめて複数の街道を一度に拡張できるようになった。……が、この程度は無印の時点でやって欲しい所。 会戦の完成度が低い 「いつでもキャンセルが可能」という仕様が大幅に評価を落としている。 敵が突撃してきたらキャンセル。開始直後に強力な戦技をぶっ放してキャンセル、といったやり逃げが何度でも行える為、プレイヤー公式チートと揶揄される。 仕様上、一つの合戦でしか適用できずリアルタイムで他方の合戦も進行するので万能チートというわけではないが…… 単純に「前進」「後退」「攻撃」と行える事が少なく、それまでのシリーズの戦争と比べても完成度は高くない。 また、援軍が来る度に交戦している部隊が律儀に離れて仕切り直しをする為テンポが非常に悪い。 CPUの外交チート こちらがせっせと信用を上げなければ行えない外交だが、CPUには信用度という概念が存在しないので、CPU同士ではいつでも行える。 2家の争いの漁夫の利を狙おうと侵攻すると、互いに停戦しあってこちらに攻めてくる。プレイヤー側では絶対に行えないので、理不尽に感じる。 CPUからの同盟や援軍の申し出も信用を無視しての物となる(断ったら関係が「困惑」に悪化する)。 戦国伝 イベントは基本的に武将同士が喋り合うだけで進行するものとなっており、「川中島の戦い」といった合戦でも合戦シーンなどはない。 ムービーが入る場合もあるが、基本的に動かない。静止画に若干のエフェクトがかかっているだけの簡素なものとなっている。 内容も、「桶狭間の戦い」で負傷した今川義元をわざわざ信長の前に引き立てるといった史実にそぐわないテキストもあり、評判は高くない。 「○○隊を壊滅させる」といった条件が提示された場合、対象の部隊に触れるとイベントが発生して対象が即死するので、歯ごたえがなくやらされ感が強い。 また、戦国伝の難易度にも差があり、長尾(上杉)家の関東出兵は事前に対策を取らなければ甲相駿三国同盟に阻まれ、かなりの難易度になる。 特に、「城の区画を〇〇以上にする」など一定の期限付きで条件を提示された場合、限りある資金・兵糧でやり繰りせねばならず、その他の内政・軍事行動が大きく制限されやすい。 使い回しの顔CGが多い 発売前の公式情報(Facebook等)によると武将の顔CGが変更されるという事だったが、実際は背景が変わっただけで大半の武将の顔CGが前作の使い回しというものであった。 マイナーな武将は11作目の『天下創世』から変わっておらず、そろそろ変化がほしい所である。 認証が面倒(Win版パッケージ) 本作はインストールするとディスクなしでも起動できるが、一週間に一度の割合で起動時に12桁ものシリアル番号を入力しなければならない。 当然シリアル番号を無くしてしまえば起動すら出来ず、他のPCにインストールすることも出来ない。久しぶりにプレイしたい時などにはやる気を削ぐ仕様になっている。 パソコンのレストア等をしたくとも本作のせいで出来ない、といった弊害がある。 一応、毎日認証しなければならなかった『三國志12(無印版)』に比べるとマシではある…というよりもあちらが問題過ぎる仕様なのだが。 総評 発売された当初はシリーズに新たな試みを行ったという点よりも、上記の問題点が目につき評価が低かった。 特に会戦の完成度の低さ、アップデートによって改善を受ける前の問題点が低評価を呼び、クソゲーの評価を受けることも多い。 外交や人口のやりくりを評価する点も見受けられるが、無印に手を出すのはおすすめできない。色々と要素が足らずにシリーズの中では薄味な印象を受ける。 本無印版はパワーアップキットの改善の多さもあっていつものコーエー商法による未完成な作品という立ち位置になる。 ただし、箱庭内政とコマンド内政、RTSと1月毎の評定(事実上1月毎の擬似ターン制)といった従来のシリーズの特徴を取り入れ破綻させずにシンプルに纏まっていてテンポも良いので、これまで信長の野望シリーズに手を出しづらかったプレイヤーには入門用としてオススメできる作品とも言える。 余談 コーエーテクモは2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」への技術提供と監修を行い、本作の「フル3D全国一枚マップ」が戦況説明のシーンで使用された。 このマップは後に同ドラマのタイアップ商品である『戦国無双 ~真田丸~』にも使用されている。 2021年4月に大手ニュースサイト『ねとらぼ調査隊』で行われた「信長の野望シリーズであなたが好きなタイトルは?」というアンケートにおいて本作が1位に選ばれた。ランキングはこちら。 信長の野望 創造 with パワーアップキット 【のぶながのやぼう そうぞう うぃず ぱわーあっぷきっと】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Windows Vista/7/8/8.1プレイステーション3プレイステーション4プレイステーション・ヴィータNintendo Switch 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 【Win/PS3/PS4】2014年12月11日【PSV】2015年5月28日【Switch】2017年3月3日 定価 【Win】10,800円【PS3/PS4/Switch】9,800円【PSV】8,800円(全て税別) 判定 改善 良作 ポイント シリーズ最大の改善Win版はSteam参戦Switch版は追加要素あり 概要(PK) 新たな方向性を見出したものの、色々とボリュームが薄く、問題点も少なくなかった『創造』に大幅にメスを入れ、新たに発売されたシリーズ恒例のパワーアップキット。 当初はディレクターが「『創造2』として売ろうと思った」と発表するほど変更点が多く、これまでの信長の野望シリーズのパワーアップキットとは毛色が全く異なる作品になった。 変更点(PK) 認証方式の変更(Win版のみ) パワーアップキットでは認証システムが変更され、Valveの「Steam」を用いたものに差し替えられた。これに伴い、Win版のwithPK版はSteamのオンラインストアから直接購入することが可能となった。 『創造(以下無印)』では週に一度のペースでシリアル番号の入力を求められていたが、対してパワーアップキットをパッケージで購入した際にはインストール時にSteamに登録をしなければならない程度にまで手間が削減。ゲームディスクや面倒な入力無しで「Steam」から実行する事が可能となり、ユーザーへの負担は大幅に改善された。 当然、アップデートは自動で行われるようになっている。 しかも本作はパワーアップキットの起動メニューから無印版を立ち上げることが出来るようになっている。シリアル番号を紛失したがPK版はちょっと…というユーザーへのフォローも行われることになった。 シナリオの追加 新たに数本のシナリオが追加。 無印では信長の「家督相続」から「夢幻の如く」(本能寺の変)までを扱っていたのに対し、「信長誕生」から「関ヶ原の戦い」まで扱われるようになった。 それに伴い、従来のシリーズでは登場していなかったマイナー武将(織田信広(信長の兄)や駒井高白斎(武田家の家老)など)が大量に追加された。シナリオの年代範囲は従来とそう変わらないが、登場武将数では『蒼天録』を抜き、シリーズ最大となっている。 無印では年代的に登場していなかった一世代前の武将(織田信秀や長尾為景など)は特典武将扱いだったが、生存時のシナリオが追加された事で正式な登場武将に変更され、能力値が新たに見なおされた。それまでのシリーズの基準とは異なり、近年の考証が取り入れられている(例えば織田信秀は武勇一辺倒だった従来の作品とは異なり、政治手腕が認められて大幅に政治力が上昇したが、晩年の敗戦が響き武勇がだいぶん控えめになっている)。 「信長誕生」のシナリオでは鉄砲が伝来しておらず使用できないのは従来通りだが、「鉄砲伝来」イベントが発生すると、種子島および紀州から時間をかけて少しずつ全国へ伝来するようになった。 そのため、イベント後即座に全国一律で扱えた従来作とは違い、鉄砲を扱える地域と扱えない地域が出てくる。シリーズにおいては初の試みとなる。 また、無印で存在した一部の武将のCGの変化にも対応しており、若年の毛利元就や、関ヶ原の戦いの石田三成や晩年の徳川家康のCGが追加された。 家康に至っては幼少時、若年時、中年期、晩年期と実に4つものCGが用意されており(信長でも3つまで)、半ば家康の野望とも言える優遇ぶりである(*13)。 演出の強化 無印では前作(天道)の流用だった一部の武将(上杉景勝や福島正則など)に新たに専用のCGが追加された。従来のシリーズではパワーアップキットによって武将CGが変更される事はほとんどない(*14)ため、異例の処置とも言える。 中でも陶晴賢は従来の威厳を感じる渋い顔立ちからシリーズの中でも異例な耽美系イケメンに変わっており一部で反響を呼んだ(*15)。 また、北条家の専用BGMや、武将の専用ボイスも増加しており、サウンドの面でも強化が施されている。 戦国伝の強化 新たに追加されたシナリオにも戦国伝は対応しており、それまでのシリーズでは取り扱われなかった戦(長尾家の三分一ヶ原の戦いや織田家の小豆坂の戦い)がイベントとして取り扱われるようになった。また、領土の発展や外交などにも対応し、より史実通りの展開をシミュレートできるようになっている。 「関ヶ原の戦い」や「川中島の戦い」ではイベントの最中に会戦が発生するようになり、ひたすらイベントを見るだけだった無印からプレイヤーが介入できるように変更されている。 内政要素の強化 領内には「資源」が追加され、「資源」を利用する事でより商業向けの土地に出来るなどの変化をもたらす事が出来るようになった。 また、城の「改修」要素が追加され、限られた用地を使って拠点の特性をカスタマイズできる。 「櫓」を立てて包囲時に自動的で反撃するか、「曲輪」を改修して「人口」の増加を促すといった戦闘以外の要素にも個性が付けられるようになった。 謀略要素の復活 不満を持つ他国の武将に対し「密談」を仕掛けることで「叛心」を溜め、「叛心」を使う事で「引抜」や「寝返」、「不戦」といった謀略を行う事が出来る。 「不戦」は密約した武将に互いの部隊を攻撃しないようにするという従来のシリーズではない効果を持つ。関ヶ原における「宰相殿の空弁当」を謀略として再現したものとなっている。 「密談」を駆使する事で関ヶ原さながらの展開を起こす事が可能。もちろん他家も自家の武将に対して密談を仕掛けるため、忠誠心の低い武将が思わぬ裏切りをする事も…… 朝廷の復活と外交要素の強化 新たに「朝廷」に対して外交工作が行えるようになった。大名同様に「信用」を溜める事で様々な恩恵がえられる。 「官位」を得られるようになり、より高い官位を得る事で自家の武将や、他国からの信頼を得やすくなったり、他家に官位を与えるように推挙する事で信頼を得るといった事が可能。征夷大将軍となれば、官位を直接与えて信頼される事も出来る。 「朝廷」を使う事で戦争中の他家と和解したり、他家同士の戦争を仲介して停戦させるといった効果も持ち、利用する事で戦略の幅はより広がった。 外交の追加要素として「連合」を組むことが可能になった。今までのシリーズでは自家に対して連合を組まれる事が多かったが、本作では自分から他家と協力して強大な勢力と争う事が出来るようになった。 会戦の大幅変更 無印から「会戦」が新たに作りなおされた。パワーアップキットによって戦争のシステムが丸々作り直される事は従来のシリーズではなかった為、最も大きな変更点といえる。 内容としては『天下創世』の戦争システムに近いものとなり、「会戦」開始時に周囲の部隊を含んだ戦場マップに切り替わる。部隊はリアルタイムにあらゆる方向に移動可能となり、敵を引き寄せる囮といった戦法を取る事も可能。ただし、敵の位置は部隊の視界に入るまで、あやふやにしかわからないので索敵要素が加わった。 会戦中の場所にあらかじめ、部隊を進軍させる事で援軍を参加させる事も可能。援軍は随時戦場に加わる為、無印であった不自然な仕切り直しは無くなった。 部隊は画面縮小時は軍記物などでよくある凸印で表示され、拡大する事で兵の一人一人までをも詳細に表示されるようになる。 拠点を含んだ会戦で勝利すると、拠点の防御を大幅に減らす事が出来るようになる。 戦闘する部隊数が多い場合は「大会戦」となる。総大将を討つことで一気に形成をひっくり返せるので奇襲の重要性が増した。 無印で問題となった「キャンセルによるやり逃げ」は会戦の状態が保存されるようになったので出来なくなった。 やる意義が薄かった無印に比べ、短期で多くの損害を与えられる為、ここぞという場面で会戦を行う意義が強まったといえる。 姫武将の追加 姫武将モードが追加され、「お市」や「仙桃院」といった姫を武将として使用する事が出来るようになった。無印に比べ、顔CGが新たに書きなおされた姫も多数。 ただ、女性武将専用の特性がバランスブレイカー(*16)な上、全体的に能力値が過大評価気味になっており、男武将どもが涙目なんて事も…(*17)。 姫武将モードにより、シリーズでは初となる「姫が武将として登場しつつ婚姻する事が可能」となった。 従来の作品では一貫して姫武将にした姫は婚姻できなくなる為、優秀な一門衆を迎えるか、外交の手段にするかの大きな決断だったが、その制限が撤廃された形となる。また、姫武将を他家に嫁がせると嫁ぎ先に仕官するようになった。 この仕様により、特に弱小大名プレイの場合は他家から優秀な姫を迎え入れる事によって優秀な武将を増やせるため、難易度を緩和する事が可能となった。 ゲームバランスや雰囲気をかなり変化させるものとなる為、気に入らなければ姫武将モードをOFFにする事も可能。 軍団制の復活 無印では本拠から離れた城は自動で委任となり、大雑把な指示しか出せなかったが、本作では『天翔記』に近い軍団のシステムが採用され、配下を軍団長に任命する事で軍団を結成し、支配する城や武将及び、軍団の方針を細かく設定できるようになった。 軍団長により、軍団に所属する武将の能力や忠誠が上がるなど、利点も多い。 軍団長の意志で他家の城の攻略や内政に関して進言する事もあり、より自家を支えてくれる感触が強くなった。 パラメーターの見直し 問題の多かった特性「傾奇者(*18)」や一部のチート戦法「八咫烏」「詭計百出」(*19)等の効果が見直され、全体的に変更が加わった。 「傾奇者」は命令無視を行うデメリットが「会戦中のみ」になった上に大将の時に攻撃力と防御力の上昇という特性が加わった為に使い勝手が大きく向上し、「八咫烏」「詭計百出」は行動不能効果が消えて自身の強化および敵の弱体化にとどまった。 武将の増加に伴い、専用の特性及び戦法が大量に追加された。 武将の成長傾向も成長タイプが定められ、特殊な武将以外は「武勇型」、「知略型」といった一定のタイプの特性の習得をするように変更されている。 新規勢力の登場 シリーズで初めて登録武将だけを据えた新規勢力が作成可能となった。ただし支城にのみ配置でき、本城には配置できない。 序盤の国力が少なく既存の勢力よりも難易度は上がるが、上手くいけば文字通り自分だけの歴史を「創造」することができる。 不安なら周辺の武将の能力を下げるのも手だろう。 その他の変更点 当主が隠居・死亡したりシナリオ選択時に大名変更をしたりして当主が変わった場合、家名がその武将の苗字に変わるようになった。 例えば伊達家で当主の伊達政宗から家臣の片倉小十郎に当主を後継した場合、家名が「片倉家」となる。 Switch版での追加要素 新シナリオ「井伊に咲く花」が新たに収録 発売当時に大河ドラマなどで話題になっていた、「井伊直虎」にスポットを当てたシナリオが追加された。シナリオ中では井伊直虎を大名として使える。 また、それと併せて井伊家のイベントや戦国伝も新たに追加されている。 モーションIRカメラを活用した、新武将作成機能が搭載 対象物の形状や質感により、様々な種類の武将が作成できる。 ちなみにこの機能は後にコーエーテクモが出したSwitch版『三國志13 with パワーアップキット』などにも搭載されている。 タッチスクリーンを活かした直感操作 テーブルモードと携帯モードでのみ可能。これにより操作性も上がっている。 他機種版で販売されていた有料DLCの多くが最初から収録されている。 評価点(PK) パワーアップキットにおける変更点の多くがそのまま評価点に繋がる。無印で評判の悪かった問題点に徹底的にメスを入れ、追加・復活してほしかった要素を数多く取り入れており、従来のパワーアップキットとは一線を画するほどの改良が施されている。 アップデートによる機能の強化も多い。バグの修正以外にも歴史イベントの閲覧機能や顔グラフィックの登録機能の他、尼子家の戦国伝の追加といった機能の追加は無料で行われた。 問題点(PK) セーブデータのコンバートは不可能 変更点があまりにも多いせいか、無印のセーブデータは一切使用できない。それまでに達成した実績(*20)の引き継ぎにとどまっている。 「謀略」の使い勝手が微妙 「叛心」を煽らなければ実行できないが、叛心を溜めている間に家宝等で忠誠を上げられたり、同様に狙っている他家に引き抜かれたりして無駄になる事が多々ある。 そのくせ密談は月600、引抜は支度金2,000と、とにかく費用が嵩むため、引抜に頼りたい弱小国ではかえって使い辛い。 そして有力武将は基本的に忠誠が高すぎて密談の対象に選ぶことすらできない。 「戦国伝」の仕様 「病死イベント」が用意されている武将は発生条件(特定の戦国伝の達成、武将の存在の有無)が整うと実際の没年に関係なく死んでしまう。 よくある事として「戦国伝」をこなすと対象武将に新たな技能が加えられるなどの効果が得られるが、これによってフラグが整った事により死んでしまうので初見殺しになっている。例として北条氏綱の場合、シナリオ開始時に戦国伝「鶴岡八幡宮の再建」が発生するのだが、達成するまでに他の戦国伝を進めていると病死イベントで勝手に氏綱が死んでしまい、失敗になってしまう。 無印でも戦国伝をこなすことで死んでしまう武将はいたが、達成したことによって死亡することが条件に書かれていたので回避できた。 その為、戦国伝を有効にしているとこれらの武将は実際の没年よりも遥かに早い時期に退場する事になる。いずれも能力が高い武将ばかりなのでプレイヤーが使用していた場合はかなりの痛手になる。 自家が敗北するイベントだけは採用されていない事が多い。武田家で言えば「上田原の戦い(*21)」が存在しない為、その時期を境にそれまでイベントに頻繁に登場していた板垣信方と甘利虎泰が一切イベントに絡まなくなるといった不自然な点もみられる。 士気の概念がないので、何年も部隊が出陣しっぱなしといった無印の問題点は一部残っている。 総評(PK) シリーズ30周年に間に合わせるために様々な要素が未完成の状態で発売された感が否めなかった『創造』に徹底的にメスが入ったことで、無印の評価点はそのままに問題点の多くが解消されており、ようやく従来のシリーズに近い完成度を取り戻すことが出来たといえる。 前作の『天道』は前々作の『革新』のシステムから大きく変わらなかったので、ようやく8年ぶりに新しい『信長の野望』がプレイできるようになったということになる。 シナリオの強化や武将の追加だけではなく、ゲーム性が大きく変化しうるため、近年の同シリーズにありがちだった蛇足的な追加、変更点は実質殆ど無い。 尤もユーザーの声を聞いた上で1年後に完成品を出すというのはいささか問題ではあるのだが、いずれにせよ『信長の野望 創造』をプレイするのならば『パワーアップキット』の導入・もしくは「with パワーアップキット」の選択を前提におすすめしたい。これ次第で作品の評価が大きく変わる事になるはずだ。 余談(PK) 2017年3月3日に、Switch移植版が同ハードのロンチタイトルとして発売。HD振動などのハード独自の仕様を取り入れた内容に仕上がっている。 次回作の『信長の野望 創造 戦国立志伝』が本作と比べて一長一短、さらにその次の最新作である『大志』は「with パワーアップキット」を含め評判が芳しく無いことも影響し、本作の中古価格が軒並み高騰することとなった。特にスイッチ版はプレミア化するほどである。
https://w.atwiki.jp/yamamura2/pages/10426.html
【TOP】【←prev】【GAME BOY】【next→】 信長の野望 ゲームボーイ版 タイトル 信長の野望 ゲームボーイ版 機種 ゲームボーイ 型番 DMG-NYJ ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1990-10-10 価格 5800円(税込) タイトル 信長の野望 ゲームボーイ版 名作シリーズ 機種 ゲームボーイ 型番 DMG-NYJ ジャンル シミュレーション 発売元 光栄 発売日 1997-7-25 価格 3800円(税込) 信長の野望 関連 Console Game FC 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 MD 信長の野望 全国版 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 SCD-R 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 全国版 MCD 信長の野望 覇王伝 3DO 信長の野望 覇王伝 SFC SUPER 信長の野望 全国版 SUPER 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 SS 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 バリューセットシリーズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 戦国群雄伝 PS 信長の野望 覇王伝 信長の野望 天翔記 信長の野望 リターンズ 信長の野望 天翔記 with パワーアップキット 信長の野望 将星録 信長の野望 全国版 信長の野望 戦国群雄伝 信長の野望 武将風雲録 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット コーエー2002 SPRING PACK 三國志 VII 信長の野望 烈風伝 with パワーアップキット DC 信長の野望 将星録 with パワーアップキット 信長の野望 烈風伝 Wii 信長の野望 革新 with パワーアップキット 信長の野望 革新 with パワーアップキット&三國志 11 with パワーアップキット ツインパック Handheld Game GB 信長の野望 ゲームボーイ版 信長の野望 ゲームボーイ版 2 WS 信長の野望 for WonderSwan GBA 信長の野望 駿河屋で購入 ゲームボーイ
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/7209.html
この項目では『信長の野望・大志』・同作の大型拡張ディスク『信長の野望・大志パワーアップキット』を取り扱っています。 判定はいずれも クソゲー ・ シリ不 です。 信長の野望 大志 【のぶながのやぼう たいし】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4Windows 7/8.1/10 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 2017年11月30日 定価 通常版 / TREASURE BOX【Switch/PS4】8,800円 / 12,800円【Win】9,800円 / 13,800円(各税別) 判定 クソゲー シリーズファンから不評 ポイント 全ての戦国好きに捧げる、最低の戦国体験やる気を削ぐ劣悪なUIあらゆる要素がことごとく薄く面倒くさい謀略家 内政家涙目ゆすり外交発売当初と比べ改善されたがクソの域は出ずBGM・一部武将の顔グラは好評 信長の野望シリーズ 信長の野望 大志 概要 特徴 問題点 賛否両論点 評価点 総評 余談 信長の野望 大志 with パワーアップキット 概要(PK) 追加要素(PK) 変更点(PK) 評価点(PK) 問題点(PK) 総評(PK) 余談(PK) 概要 『信長の野望』シリーズ第15作目でシリーズ35周年作品。 「全ての戦国好きに捧げる、最高の戦国体験」をテーマとし、「志システム」を目玉システムとし、各種新要素を取り入れた。 発売前には各メディアにて大々的に宣伝をし、実質的な前作『創造』のパワーアップキット(以下PK)が好評だったため、大きな期待が持たれていたが……。 特徴 志システム 本作は各武将に内政、軍事、外交等に対する考え方「志」を持っており、それに従い行動する。その数は50を超える。 織田信長をはじめ、武田信玄、上杉謙信等有名武将には固有の「志」が存在する。 志には特性(スキル)が存在し、条件を満たすと追加の特性も獲得できる。 基本的には前作の政策を発展させたものであり、大名の志に応じて外交や内政、戦闘等に複数の補正が得られるがデメリットも存在する。 例えば織田信長の場合は「兵農分離(*1)」と「楽市楽座(*2)」が特性となる為、自然と、領内の商圏が発展しやすく、足軽を扱いやすいバランスとなる。 補正はかなりの影響を及ぼすため、大名の志によって大きくプレイ感覚は大きく変わる。補正以外にも、合戦に敗北すると配下の忠誠心が下がってしまうといった志を持つ大名もいる。 CPU担当時のAIの賢さに相当する、「格付け」の補完でもある。基本的に、強い大名武将は格が高く、勢力を拡大しやすいのだが、「守備的な賢さ」は表現し切れていなかった。「格」と「志」を組み合わせることで、その武将の性質をより浮き彫りにすることに成功している。過去作品では「野望」「主戦」などのパラメータや、「天下統一」「地方統一」などの方向性の設定で武将の好戦度を表現していた。両者をベースに、より幅を持たせた発展形といえる。 もっとも、後述するゲームシステムの性質上、CPUは軍事系の「志」を持つ大名が、単純に勢力を拡大しやすいのだが。 全体の流れ 「創造PK」と同様に政略フェイズと進行フェイズに分かれ、政略フェイズで決定した命令を進行フェイズにて実行する。 前作と同様に条件を満たして惣無事令を発するか、全国を統一する事でクリアとなる。 評定と方策 季節毎に「評定」が行われ、参加した武将の提案を受け入れる事で4つの「施政力(農業、商業、軍事、論議)」を獲得し、施政力を消費する事で様々なメリットが得られる「方策」を開放していく。 施政力を消費する事で4つのツリーからを方策を開放していく。農業の方策ならば「指出検地(兵糧収入増加)」、軍事なら「足軽重用(足軽募兵速度上昇)」等 方策のツリーは大名の志によって変化する為、代替わりによって大名の志が変わり、実行出来なくなった方策が出た場合は施政力に戻される。 評定に参加する武将は選べず(*3)、また、発言する施政力の種類もランダムであるため、種類が気に入らなければ一度だけ振りなおす事が可能。 武将の能力に応じて施政力の上昇に補正がかかる。「統率」が高ければ「軍議」が、内政が高ければ「農業、商業」が、「知略」が高ければ「論議」が上がりやすくなる。 また、特定の武将を登用する事で固有の方策を開放する事が可能となる。「佐々成政のさらさら越え」や「山県昌景の赤備え」等が該当。 商業 今作では主に支配地の「商圏」に「進出」ないし「投資」を行うことで金銭収入を得る。 これまでのシリーズの内政とは異なり、商人に命令する為、ひと月に決められた回数しか投資ないし進出する事は出来ない。 地方によっては特殊な商圏(伊勢神宮等)も存在する。特定の商圏は鉄砲等物資も得られる場合がある。 親善関係(通交条約あるいは同盟関係)にある他国の商圏に進出することも可能。逆に他国が自支配地域の商圏に進出してくる場合もあり、その場合は収入は影響力に応じて変化する。 他家を招き入れる事で商圏内で競争が行われる為、商圏の成長速度が速まる。自家だけでは投資できる回数が少ない為、他家を利用するのも重要な手段となる。 商圏を独占する事で他家を一方的に締め出すことも可能。当然、独り占めをする以上は外交でも悪印象を持たれる。また、市場競争がないため発展も見込めなくなる。 地方のすべての商圏を支配し、一定の規模まで発展させる事で商圏が合併し、「大商圏」へと成長する事が可能であるが、他家が進出していた場合は不可能であるため、大商圏を作る場合は独占するか、他家の影響が及ばない範囲まで領地を広げる必要がある。 軍事 今までの作品とは異なり、「兵農分離」が肝となっている。農業に従事している民は「農民」として、従事していない民は「流民」として扱われ、農民は「農兵」に、流民は「足軽」として募兵する事が可能。 農兵は兵糧収入が減る(*4)が金銭の維持費がかからず、お手軽に揃える事が可能。ただし、足軽に比べると弱く、戦に不慣れであるため、決戦が長引いたり、不利な状況になると士気が落ちるといった特徴がある。 足軽は金銭の維持費が必要となるが、戦専門の兵であるため、農兵よりも士気が下がりにくく、有利な状況になると手柄を立てんと士気が上がる。 また、農兵と足軽にはそれぞれ強さのレベルが存在し、方策などで上昇する。織田家では足軽が強く、長宗我部家では農兵が強いといった特徴が表現されている。 農業 今作では開墾や肥料を撒く等リアルに沿ったコマンドが用意されている。 命令できるのは3、6、9、12月の4回のみとなり、実行には領内の人口から割り出される「労力」を使用する。 農業を行う事で兵糧収入を増やす事が可能であるが、農地が増えてしまうと流民が農民になってしまうため、足軽を重視する城では開墾ではなく労働を免除する等の状況に則した指示が求められる。 外交 ベースは「創造PK」と同じで、親善行動により「心証」というポイントを貯め、心証に応じて援軍要請や同盟等が可能となる。 前作では信用度を消費して同盟等のコマンドを実行していたが、心証は条件を満たしていれば消費せずにコマンドを実行できる。 これまでの作品では攻め入る国の同盟国の援軍を防ぐためにその国とも同盟を結ぶ事で同盟国の介入を防ぐという常套手段があったが、本作ではそれを行うと不義理な行為とみなされ即座に同盟を破棄されるばかりか盟を軽んじたとして心証が悪化するようになった。 この為、前作以上に同盟勢力に気を使わなければあっという間に敵が増える。この他、同盟国が戦をした際に参戦しなかった場合などの不義を働いても心証が悪化するのでどの国とも手を結ぶといった八方美人な外交は通じにくくなった。 「創造PK」では合戦を仕掛けて断絶状態にさえなっていなければ交渉が可能だったが、本作では様々な要因によって敵視されてしまうと心象の上限値が低くなったり、「交渉を望んでいない」として交渉を持ちかけることが出来なくなり、ハードルが上がった。 本作では合戦を行うには外交で「宣戦布告」をする必要があり、交戦状態を解除するには相手を滅ぼすか、自分か相手かのどちらかが「講和」を持ちかける必要がある。この際に条件を飲む事で交戦状態を解除する事が可能。 自家が不利な状況での講和の場合は大量の物資を要求されたりするが、有利な状態になると逆に相手から臣従や物資を条件に講和を持ちかけられる事がある。一度講和をすると一定期間は同じ勢力に宣戦できなくなる。 本作では戦で消費する兵糧が増えた他、戦が長引くと厭戦状態となり、住民感情が悪化するリスクにより戦の長期化が難しくなった為、講和で痛み分けに持ち込む事も重要な要素となる。 開発 発売当初は存在せず、アップデートにより追加された要素。前作の箱庭内政に相当する。 武将に命じる事によって領内に施設を設置する事が可能、施設によって収入を増やしたり人口を増やす事が可能となった。 特に投資も出来ずに手持ち無沙汰になっている状態で商人街を作って金銭収入を増やす。流民を増やしたいので宿場町を作るといった痒い所に手が届く要素となっている。 設置した施設は発展を命じる事でレベルアップするが、付近で戦闘が起こった際などに破壊されてしまう事もある。 『天下創世』で見られた、塾の施設も存在する為、武将を塾で囲んだ領地に配置する事で能力値をあげる事が可能となった。 合戦 マップ上で味方と敵がぶつかると、「決戦」に突入する。「創造PK」で言う「会戦」であり、各武将を操作して敵軍の壊滅を目指す。 リアルタイム制だった前作までとは異なり、フェイズ制となった。命令フェイズと進行フェイズを繰り返しつつ戦を行う。 命令フェイズでは、部隊の移動などの指示を行う。斥侯より敵部隊の位置が判明したり、状況に応じて武将が献策してくることがあり、指示する事で突撃や砲撃といった戦法を行うことが可能。 進行フェイズでは命令フェイズに従った行動が行われる。リアルタイム制ではないので行動を終えるまで戦況を見守る事となる。 決戦の勝利条件は、「敵部隊全滅」「敵総大将の壊滅」「戦況ゲージを青一色にする」の三点 戦の前に軍議が開かれ、武将から提案された「作戦」を決める。「本陣斬り込み(*5)」「囮挑発(*6)」「全軍突撃(*7)」等の種類があり、作戦によって戦い方が大きく変わる。 「釣り野伏」や「車懸り」などの専用の作戦も存在する。 また、戦場の規模が存在し、決戦を行った場所によっては狭所である為、ほとんど兵がいない状態で戦わなければならないこともある。合戦開始後に徐々に合流する形で兵が増えていくが、一歩でも動かすと兵は増えなくなる。 極端に狭い戦場の場合は数万の兵力を率いていようが数百程度しか参加できず、合流速度も雀の涙であるため、ほぼ増援はないに等しく、互いに同等の兵力で戦う事を強いられる。 この為、ゲーム終盤に大兵力でごり押す戦法が非常にやりづらくなった。裏を返せば弱小勢力でも対抗することが可能になったとみるべきか。 部隊ごとに「士気」が存在し、戦闘を続けると減少し、なくなると潰走状態となって操作できなくなるほか、被害が出やすくなり、戦況ゲージの悪化にもつながる。 これまでのシリーズと異なるのは優勢であっても戦闘状態が続くと士気が下がっていくという点。そのため、戦闘が長引けば長引くほど潰走の危険が出る。潰走部隊があればみるみる戦況ゲージが下がっていくため、あと一歩で勝利という場面からひっくり返されることもありうる。戦わなければ回復していくため、士気が下がった場合は安全な場所に逃がす必要がある。 言行録 前作の戦国伝が形を変えて継承されたもの。条件を満たすことで歴史イベントを発生させるのは同じだが、大きな違いは勢力のイベントではなく武将個人のイベントとなっており、蒲生氏郷や黒田官兵衛等の大名ではない有名武将にもスポットがあてられるようになった。 問題点 劣悪なUI 一番の不評点がこれである。そもそもがスマートフォンとの同時発売を前提としていた為、UIもスマートフォン向けに調整されているのだが、それを他機種にまで持ち込んだ事が足枷となっている。 もっと言えばスマートフォンに対応と銘打っていながら、肝心のスマートフォン版の出来はPCやコンシューマ未満である。具体的に言うと、PC版を無理矢理スマートフォンに適用させた形となったため、ゲーム用に作られたスマートフォンであっても決戦はとてつもなく重く下手をすると操作すらできない。スリープモードに入るとリセットされるといった致命的な欠点がある上に、コーエーは意見をガン無視して根本的なアプデすらしていない 極力文字による表現を排してアイコンで表現しようとしている節が随所に見られるが、かえってわかりづらさに拍車をかけてしまった。更に各種情報ウィンドウが大きすぎて、視認性が劣悪である。まるで初期の信長の野望シリーズの家庭用移植版のようである。 よく使う命令コマンドは文字ではなく全てがアイコンであるため、直感的ではない(例えば兜に「+」が重なったアイコンが武将の登用、「-」ならば武将の追放)。さすがに、アイコンにカーソルを合わせれば横にコマンド名が表示される仕様にはなっているが… それまでのシリーズとは異なり、大名を選んだ後に難易度などの各種設定が表示されない為、シナリオ選択し、大名を選択するといきなりゲームが始まってしまう。 各種設定はシナリオ選択時に目立たない箇所にあるアイコンを選ぶことで呼び出す事が可能。 初心者が各種設定に気付かずに中級難易度でゲームを開始してしまったり、チュートリアルを切りそびれて延々と説明を受けるといった不親切な設計になっている。 また、大名選択は個性を重視した演出なのか、まるで格闘ゲームのようなUIとなっている。大名の顔グラフィックから選択する形になるので、 コアなファン以外はどれが目当ての大名かわからない 。一応、地図から選択する形式に切替は可能ではあるが、その切替方法も非常にわかりづらい。 同様に合戦の際の部隊の表示もスペースの都合上か、武将の目の部分だけが表示されるので、一見しただけでは誰の部隊かわかりづらい。前作『創造』では武将の顔全体が、前々作『天道』では武将名が表示されるので改悪点となっている。) 武将を移動させる際に一覧からソートができない。 意味のない内政 パラメータを上げたことによる効果は発展した、強くなった ような気がする 程度の効果であり、軍備強化してさっさと攻め込んだほうがいい。 「天翔記」と似ているように思えるが、あちらは内政自体は重要なコマンドであり、特に民忠は定期的に上げていかないと、内部から崩壊してしまう原因となってしまう。またCPUが非常に好戦的であり、こちらから攻め込まないとあっという間に滅亡してしまうので仕方ないと言える。 規模が小さな勢力だと、金がない→内政をする→効果が雀の涙→金が貯まらない→軍備増強できない→そのうち攻め込まれるのパターンに陥り、もれなく詰む。 決戦を回避できない スキップすることは可能だが、勝敗および兵力の損害の計算は単純に数字だけで判断する模様で、結果敵味方双方とも損害が大きく出てしまう。結局損害を減らすために、決戦をするはめになる。弱小勢力だと尚更。 朝廷の存在が無意味かつ邪魔 たまに金銭を要求してきて、その見返りに官位を貰えるが、今作の官位は外交にほとんど影響を及ぼさない。なお、断ると当然の権利のように心証が悪くなる。 またもやカットされた調略と軍団。 今作では引き抜きや暗殺等の調略が存在しない。忠誠度が低い武将は自ら出奔していなくなるだけであり、引き抜かれたり寝返ったりはしない。前作の無印と同様にクリーンな戦国となっている。 よって、過去作で重要な意味を持った「知略」のパラメーターがほぼ無意味なものに。(今作の「知略」は決戦時の部隊の防御力と評定時の施政力の上昇に影響するだけ) 軍団の要素もカットされてしまい、すべての合戦を自分で行う必要がある。 宣戦布告して後は軍団に委任といった事は出来ない。 そもそも前作の時点で調略や軍団をカットしたことによって非難を浴び、PKにて実装されたのだが、再びカットしてしまっては元の木阿弥である。 操作に統一性がない(CS版) 今作はコマンドの決定/拒否の表記が「はい/いいえ」「YES/NO」等ではなく、「○/×」のアイコンとなっている。PS4版ではなんと決定が△ボタンであり、「○」のアイコンを見てついつい○ボタンを押してしまいがち。さすがに拒否は×ボタンだが……。 これだけならまだマシなのだが、○ボタンで決定するコマンドも存在しており、操作に統一性が全くない。一応○アイコンの上に小さく△と表記されてはいるが……。 Switch版にて決定がXボタンになっているため、そこまで機種間で統一してしまったものと思われる。 外交 金品を他国に要求しようとすると、なんと相手から条件として同盟締結を提示される。前作までは同盟を結ぶために金品や人質を渡したりしなければならなかったのだが……。 つまり同盟を結びたければ、相手に金品を要求すればいい。 外交可能勢力の制限 隣接している勢力としか外交ができない。標的の向こう隣の勢力と共同で攻め込む、つまり「挟み撃ち作戦」をすることができない。 リアルにしすぎた外交関係 特に「同盟国の同盟国」の扱いが非常に厄介。攻め込もうとすると、同盟国の心証だけではなく、無関係の周辺国にも「不義理な奴」と判断され、外交関係が一気に悪化する。 また、自勢力が大きくなる等で警戒されると同盟等の交渉が一切不可能になる。なぜ警戒されているのかは明言されず、同盟したくとも出来ないという局面に陥りやすい。 大名によっては狙っている城や地方が存在し、そこを支配していた場合は問答無用で敵視されて交渉すらできなくなる。尾張を狙う今川家といった史実の再現にもなりうるのだが、それを回避する為に心証を良くしたところで全く意味が無い。 同盟の延長は不可能。一度結んだ同盟は期限が切れた後に結び直す形になるが、それまでに勢力が拡大する等で相手勢力に警戒されると経緯とは無関係に交渉を拒否されるため、結局戦う羽目になる。 前作『創造(無印)』でも発売当初は同じ問題を抱えており、アップデートにより同盟の延長が可能となったが、本作では無印では同盟の延長が出来ないのは仕様となり、PKにて実装される事となった。 革新や天道で存在した「降伏勧告」のコマンドがない。一応、従属という形で従えることによる戦争の終結は可能であるが、徳川家や毛利家と言った有名な家は何故か絶対に従属しないので結局攻め滅ぼさなければいけない。史実で秀吉がやった、従属という形での統一はほぼ不可能 家宝入手がランダムイベントに 本作では家宝を自発的に購入することができず、家宝を入手するには献上品として家宝をくれる商人を待つしかない。 ランダムイベントになったため、家宝のコンプリートが非常に困難となっている。 他にも家宝を入手する方法は他大名が持っている家宝を交渉で譲ってもらうといった手段もある。 プレイヤー以外の志の感じにくさ プレイヤーとなる大名以外はセリフぐらいしか志システムによる変化を感じにくい。 志によってCPUのAIが変化するという触れ込みではあるが、それを感じさせる部分が少なく、結局は同じような勢力が同じような速度で勢力を伸ばしていく。 CPUの織田信長や大友宗麟のように、志によって商圏の独占を禁止する大名の場合はしっかりと反映されている為、独占を恐れずに通商を持ちかける事が出来るといった程度。 配下武将にも志が設定されているが特に意味はない。大名ではない一部の有名武将も専用の志を持つが、無理やり大名を隠居させる等をしなければ志を感じられない。 BGMの種類が少ない 政略フェイズ時のBGMは今作でも勢力の規模の大きさによって変わる仕様だが、特定の大名専用BGMは存在しない。それどころか 主人公である信長ですら専用BGMが存在しない。 発売当初の惨状 「創造」「創造戦国立志伝」と同様に発売当初は様々な要素が欠けており、アップデートによって対応されたものの大きく評判を落とす事になってしまった。 決戦をスキップ不可能。どんな小さな決戦でも必ず操作する必要があり、ゲーム時間の大半が決戦で費やされる事になった。 「開発」コマンドが無かったため、武将を集めた所でやる事が無く、ニートと化してしまう。能力が高い武将が居ても評定で発言しなければ宝の持ち腐れとなってしまうのも痛い所。 それまでのシリーズとは異なり、政治力の高い武将を奉行にして素早く領地を発展させるというものではなく、あくまで商人や農民に指示をするだけなので(*8)、武将が多くなっても命令できる回数に変化がない。評定と合戦と外交の使者以外に武将がいる意味はほぼなく、せっかくのシリーズ最大数の武将数が生かされていない 「内政」の高い武将が居ても商業や農業に影響を及ぼさないので、評定で発言しなければ死にパラメーターと化しており、先述の「知略」と並んで内政家及び謀略家として名を馳せた武将の影が非常に薄くなる結果となってしまった。 ある程度発展するまでは「商圏に一回投資してターン終了」といった、まるでシリーズ初期のようなシンプル過ぎる内政を強いられることもあった。 開発コマンドの追加によって、従来のシリーズのように武将を奉行に命じることが出来るようになり、内政家にようやく出番が出てきたという所か。 商圏の一括進出、一括投資といったコマンドがなかったために、一つ一つの商圏を調べながら投資する必要があり、煩わしかった。 本作では全国マップが前作の100倍高精細になったことをウリとしているが、発売当初は最大に拡大した上で特殊操作を挟まなければ高精細のマップを見られず、売りにしていた割には誰も気づかないという事態が発生していた。 アップデートで通常の操作でも高精細のマップを見る事が可能となったが、公式ページで紹介されている画面ほど奇麗なものではない上にさほど話題に上らないため、微妙な要素となってしまっている。 絶対に滅ぼされない「無敵講和仕様」 こちらから講和を持ちかけるとその時点で要求される物資の基本量が決定されるが、なんと敵には講和の拒否権が存在しない。つまり状況によって決定された物資の量をこちらが所持していない場合、必ず無償で許されるというバランス崩壊要素が放置されていた。 試しに夢幻シナリオの鈴木家で織田家から宣戦された直後に講和の使者を出して見ると、決戦もやらずにあっさりと無償講和が成立する。また本能寺の変イベント後の明智でプレイすると、羽柴家からは大量の物資を取られることによって講和が成立(これ自体もおかしいことなのだが)するが、もう片方の柴田家との講和は、先ほど羽柴に物資を多く取られてしまっているので物資が払えず、今度は無償で講和が成立する。敵に拒否権が無いことによる歪さである。 さすがに問題視されたのか、アップデートにより講和を断られるようになった。当然ながら宣戦直後や自家が不利な状態だと講和を持ち掛けてもはねつけられる。 その他 外交における「商圏の独占の解除を要請」等、一部死にコマンドが存在する。 農地が人口を上回っている場合、流民はすべて農民になるという仕様であるため、戦争で大幅に人口が減ると農地が余ってしまい、流民が全く増えなくなる事が多々ある。 特に農兵を重視する長宗我部家などの大名家が徹底抗戦した場合、流民が増えるくらい回復するまでに数年単位の時間がかかるようになってしまい、足軽を重視する大名家でプレイする場合の足かせになってしまう。 行軍と兵糧消費、敵AIとのミスマッチ 今作は兵糧の消費が激しいデザインであるにもかかわらず行軍で無駄を強いられる場面が非常に多い。 集結地点に近い城から出た部隊は遠方から来る味方部隊を兵糧を消費しながら待ち続けるため、敵の領地に入り込むまでで既に大きな消耗をする上、軍勢に切り離しも存在しないため一度集結を完了するとその軍勢を用いて多方面の牽制に対応しなければならなくなる。 さらには敵はプレイヤーの出陣時の軍勢兵力しか見ていないため、大兵力で釣り出す→小兵力の別働隊を出し大兵力を解散する→敵の大軍勢がこちらの小軍勢に延々と釘付けになり睨み合うという笑える兵糧攻めが可能になる。普通、大兵力を動員していると数ヶ月で兵糧が底をつくため、あっさり敵を無力化できる。 さらに農兵の動員により保持兵力だけなら数倍の規模の相手と並ぶことが出来るため、上記の釣り出し兵糧攻めは格上にも十分可能。もう真面目に決戦やるのも馬鹿らしくなってきます。 限定版商法 『戦国立志伝』で味を占めてしまったか、またも限定版だけのシナリオを同梱するという展開をしている。 前作は既にパワーアップキットもリリースされており「もう『創造』も最後」という見解で一致していたのに対し、今作はまだPK版発売とそれによる補完の可能性があった事から下手に手を出せず、一方で当初からシナリオの別途配信もしないと決定していたため、購入を迷うユーザーも存在していた。 そもそもシナリオの内容に関して、一切の告知がなされていなかった。これまでの様子から、全武将が結集する内容だろうと予想するユーザーも多かったが推測の域に過ぎず、かといってゲームにしか興味のないユーザーにしてみれば、シナリオ1本で4~5,000円の追加支出をする事となり、とにかく不安や不信感を煽る事になってしまった。 賛否両論点 「決戦」の仕様 ほとんどの決戦の勝利要因が「戦況ゲージを青一色にする」ことであるため、精鋭部隊を編制するより、烏合の衆で奇襲し、一気に戦況ゲージを振り切らせたほうが早い。 さらには兵数による攻撃力や防御力の増減が全く無く、それでいて士気や戦況の変化まで同じであるため、大軍がまるで大軍の機能を有していない。ただの大飯食らいの部隊になっているだけである。おそらく兵力差を翻す、弱小でも耐えられる等のコンセプトによって設定されているのだろうが、それは不利側が出来る手が多いということで表現すべきあって、大軍と寡兵の戦闘力が同じという富国強兵の内政もへったくれもないただの接待プレイと化してしまっている。 潰走状態を攻撃されても兵力が減る量はそこまで多くないので大軍を完全に殲滅する事が難しく、攻撃をし続ける部隊を釘付けに出来るといったメリットはある。もっとも、挟撃され続けるとそれだけで戦況ゲージがみるみる悪化して決着がついてしまうので過信は禁物。 そもそもシリーズで初となる狭所による兵力の制限(兵力の同数化)、不利側が勝利すると戦意の大幅上昇(有利側は大幅減少)、勝利すると被害を与えた上で相手の参加部隊が全て解体、と不利側が優遇される要素がいくつもあるので、大兵力であることのアドバンテージが少なすぎる。 攻城戦が存在しない 『創造 戦国立志伝』では存在していたにもかかわらず、今作ではオミットされている。包囲された城での戦いは守備側が打って出るという形になる為に野戦と変わらない。こちらもPKにて攻城戦が実装された。 武将の顔グラフィック 『三國志13』と同様に有名武将には平時と合戦時の2種類のグラフィックが用意された。さらには前作の年齢による顔CGの変化にも対応している。 戦場では鎧を着る上杉謙信や北条氏康といった今までのシリーズでは描かれなかった点が表現されており、好評である。 しかし、これにより織田信長等の有名武将ですら前作の使いまわしCGが存在するようになってしまったため、無理に用意する必要があったかどうかは微妙である。(*9) また、マイナー武将に至っては相変わらず『天下創世』からの使いまわしである。 チグハグな武将数とシナリオ シリーズ最大となる2190人の武将が登場し、一条内政(*10)や小野政次(*11)など本作が初登場となった武将も存在する。 前作の「創造立志伝」を引き継ぎつつさらに登場武将が増えた為、シリーズ最大数の武将が登場するが、シナリオは前作の「1535年信長の誕生」~「1615年大坂の陣」から「1545年川越夜戦」~「1582年夢幻の如く」と縮まってしまったため、1545年以前に死亡した「信長の誕生」シナリオに登場する武将は「群雄集結」シナリオ専用の特殊武将扱い。 また、本能寺の変までしかシナリオが無い為、関ヶ原や大坂の陣で活躍する武将もほとんど出番がない。 もちろん、後年のシナリオでも武将不足になる事が無いという点でありがたいのだが、用意されているシナリオと登場する武将の範囲がちぐはぐである為、武将は存在するのにシナリオが用意されていないという印象を受ける。 後に「1534年 信長の誕生」は有料DLCとして配信されたが、鉄砲伝来を除いて歴史イベントは一切なく、一部の武将は特定の時期になると唐突に死亡ないし行方不明になる(*12)上にアップデートで修正されるまでは鉄砲伝来前に鉄砲を生成、購入できる(*13)(*14)というという手抜き仕様。 後にPKにて歴史イベントが実装されたものの、無印には反映されず、唐突に大名が死ぬ現象は放置された。同じDLCを購入しているのにもかかわらずである。 また、武将が必要となる場面が大きく減った為に存在感が薄くなり、先述のアップデートによる「開発」コマンド追加までは武将数が多いのにそれを生かすゲームデザインになっていなかった。 むしろ人数が増えた為に、寿命が近づいた武将(病臥に伏せるのと回復とを何度も繰り返すようになる)の病気の報告ばかりが来て煩わしさすら感じてしまうほどになる。 歴史的イベントの詰めが甘く、PKになっても関ヶ原の戦いに島津のイベントが無い(そもそもいない扱い)になっていたり、大坂夏の陣でなぜか後藤又兵衛は生き残っていたりと非常にガバい。 評価点 BGM クソゲーのお約束というべきかBGMは良い。 今作のBGMは引き続いて大塚正子氏が担当しており、壮大で聞きごたえがある。 決戦の作り込み 『革新』以降、合戦要素に関しては軽視される事が多かったが、本作では久しぶりに作り込まれた合戦システムとなっており、完成度は高め。 これまでのリアルタイム制から、かつてのようなターン制に半ば回帰したようなシステムに好感を持つユーザーも意外と多い。 フェイズ制の採用は「合戦で指示を出しても、それをすぐに反映できるはずはない」という理にかなった考えによるものであり、ゲームとしてもきちんと先を読んで手を打つという戦略性の向上にも大きく作用している。 リアルタイム制による操作の煩雑さ、単純にアクション要素が出てしまい忙しいといった、近年のシリーズに付いていけないユーザーが主にフェイズ制を支持していた。 それぞれの作戦によって戦い方が大きく変わる為、敵の作戦を見破ったり、虚を突かれたりと遊びごたえがある。 「車懸かりの陣」「啄木鳥戦法」「釣り野伏」といった有名な戦法が作戦によって、その動きまで再現できるのも高評価といえる。 武将によっては専用の戦法が用意されている事もあって、かなり個性を感じられる。 着眼点は非常に良かった。 合戦を継続する事のリスクが大きくなった為、おいそれと武力統一は出来ず、惣無事令を目指すようなバランスとなっており史実に則している。 戦に勝ち続ける事で気勢が上がり、有利になる。講和する際も優勢だといい条件を引き出しやすくなるといった点が見られる。 兵糧の消費量が非常に多い為、勢力が小さい内は合戦は一年に一度しか行えないほどの一大事業となっている。 戦争を続ける事で流民が周辺の国へ逃げ込んだり、厭戦状態になり、民忠誠度が下がるといった表現がみられるようになった。厭戦状態になると敵国にもデメリットが発生する為にこちらからの講和を飲むようになるといったリアルな設定。 武将の「政治」パラメータも「内政」と「外政」に分化されている。例えば足利義昭は各大名に信長包囲網を働きかけた事から外政が特に高いといった評価がなされている。これにより、優秀な外交官が表現できるようになった。 『覇王伝』で見られた農兵と足軽の概念に着目している。『覇王伝』では戦争開始時にただ弱い兵を雇えるだけという表現だったが、本作では大名の志や方策によってうまく味付けされており、一領具足のような強い農兵も実現可能。 足軽の維持費は高い為、序盤ではほとんど農兵に頼る事になるが、商圏の発達により収入に余裕が出来るようになると自然と兵農分離を心がけるようになるといったバランス調整。 商圏や外交の思惑についても、他家との関係性をより重要視したものとなっており、それも先を考えて行動するというシミュレーションゲームに適したものである。 他家との同盟を切り取っても、過去作では不可侵条約という意味合いが強かったが、本作では強制的に通商関係になる為、同盟を結ぶ事によって商圏に進出されるようになる。そうなれば収入は減るが、一方で市場競争による発展もあるため将来性も見据えなければならない。この為ただ単純に結べばいいというわけにはいかず、きちんと今後の動きも考えて適切な外交を取らなければならない(*15)。逆に大大名家と手を結んで収入をあてにしてしまうといったように、場に応じてプレイヤーの手腕が問われるようになっている。 大名の固有の志は史実に則した効果に加えて詳細な説明文が用意されており、説得力がある上に純粋に歴史の勉強にもなる。 志によってあらゆる台詞が変化する為、固有の志を持つ大名はかなり個性的。 総評 近年の信長の野望シリーズは「創造」「創造立志伝」とPKやアップデートなしでは散々な評価を受ける事が多かったが、残念ながら本作においても同様で、もはや無印を発売日に定価で買うのは見えている地雷を踏みぬくようなものと思わせるような完成度である。 一歩進歩したもののその何倍も後退したゲームデザインはPKを前提とした未完成品にしか映らず、 スマートフォン版の発売を意識した結果、その全てが中途半端で薄い内容となってしまい、三國志12と同じ轍を踏む結果となってしまった。 後に積極的なアップデートで多少は改善されたものの、またもやユーザーの不信を買ってしまった点は否めない。 しかしながら、コンセプトや着眼点は確かに光るものがあった。 実際、発表の場でのデモプレイなどに対する反応は良く、歴史表現としても純粋な戦略性としても、ジャンルの完成度をより高めるものだった。 即ち、新要素に限って言えば練り込みや配慮不足であった可能性も否定はできない。 発売を焦らずきちんと調整していれば…もしかすれば大きな志を成し遂げていたのかもしれない。 余談 Amazonでのレビューの平均スコアはどのハードも約2と散々な結果となっている。 信長の野望シリーズは廉価版が発売するまで値段が下落しないことで有名だったが、Switch版は5,000円前後、PS4版に至っては発売から半年足らずで新品で3,000円前後と投げ売り同様の状態となっている。オンライン認証が必須で中古品として売れないWindows版ですら、6,000円を切っている。 本作の攻略本はコーエーテクモゲームス出版部ではなく、週刊ファミ通編集部から発売されている。 オープニング前のovertureでの「信長の野望」ロゴが光るタイミングが前作までと比べて変更されている。 本作の完成度が低くなった要因として、開発者が上記の通りスマートフォン版の発売を意識しすぎた結果、ゲーム性やUI等がスマーフォン向けソーシャルゲームに近い仕様になるという、CSのシステムと相性の悪い内容になった事が影響してるのではないかと推定されている。 信長の野望 大志 with パワーアップキット 【のぶながのやぼう たいし うぃず ぱわーあっぷきっと】 ジャンル 歴史シミュレーションゲーム 対応機種 Nintendo Switchプレイステーション4Windows Vista/7/8/8.1/10 発売・開発元 コーエーテクモゲームス 発売日 【Win/Switch/PS4】2019年2月14日 定価 【Win】11,880円【Switch/PS4】10,780円(全て税別) 判定 クソゲー シリーズファンから不評 ポイント 改善点もあるが改悪点も多いやっぱり劣悪なUIシリーズ屈指の委任ゲー 概要(PK) 新たなシステムを引っ提げたものの、少なくない問題点からユーザーから批判が噴出し、クソゲーとしての汚点をつけてしまった『信長の野望 大志』(以降、無印)。 それを経て、従来と同様にパワーアップキット(PK)が発表。コンセプトに「戦略ファースト」を掲げ、様々な要素の追加や既存の要素の変更等が行われた。 無印が最悪に近い評判だったために、半ば諦める声も多かったのだが… 追加要素(PK) 地方モードの追加 『革新』の同名のモードとほぼ同じであり、好きなシナリオを選び地方を限定してプレイするモード。 同盟関係はリセットされており、一部の方策の条件も緩和されている為、単純なスケールダウンではない。特に外交関係のリセットにより思わぬ勢力が伸びる事もある。 地方をクリアするごとに仮想シナリオや新武将用の顔CGが解放されていく。 初志言行録の追加 どの大名でも発生する「言行録」で、「〇個以上の商圏に進出する」といったクエストを達成する事で金銭や感状といった報酬が貰えるよになった。 初心者向けのチュートリアルであると同様に、資源の厳しい序盤にはありがたい要素でもある。 調略要素の追加 密使を放って忠誠度の低い敵武将の心を揺さぶって密会を行い、様々な条件を提示して内応を試みることが出来るようになった。 密会では話題を振って敵武将の心証を良くし、成功率を高めるか、いきなり本題に持ち掛けるかを選べる。 武将によっては「金銭」や「家宝」の他、「城主確約」や「お家再興」といった事を条件にしてくる。当然ながら内容によって成功率が変わる。 内応を約束した武将は6ヶ月以内に引き抜けるが、放置する事で情報を横流しして「施政力」を高めてくれたり、他の武将にも話を持ち掛けるといった事もしてくれる。戦場にいる際も、所属部隊の混乱や潰走させつつこちらに着くのでかなり強力な効果となる。 感状の追加 領地を広げる、初志言行録を達成する等で、「感状」が手に入り、恩賞として配下に渡す事が出来る。 これにより忠誠が上がる為、調略での引き抜き防止にもなるが、しばし古参が活躍して手に入れた感状を新入りに渡して忠誠心を高めるという意味不明な絵面になる。 チュートリアルの独立 無印ではゲームの進行と同時にチュートリアルを行う形式だったが、旧作と同様に独立したモードになり、真田親子の寸劇を交えて様々な要素の解説を見る事が出来るようになった。 基本的に変更は少ないものの、決戦の仕様などPKで変更された部分も解説してくれるので一見の価値はあり。 大命の追加 施政力に新たに「大命」の要素が追加され、大命の施政力と他の施政力を使うことで、任意のタイミングで大名の志に応じた「大命」を使える。 一時的に兵士のLvを上げる、「足軽(農兵)精錬」や募兵の速度を上げる「徴兵号令」等、大命を発する事で一定の期間、戦争や政略のいずれにも有利になる効果が得られる。 固有の志を持つ武将の場合は専用の大命を持つ。本願寺家の「一向一揆」や足利義昭の「合従の御内書」で強制的に指定大名に包囲網を張るといった事も出来る。 シナリオの追加 本能寺の変後のシナリオである「小田原征伐」「関ヶ原の戦い」「大坂の陣」が追加され、歴史イベントも多数追加された。 無印からのDLCシナリオである「信長の誕生」にも専用のイベントが追加されており、従来のシリーズに近くなった。 攻城戦の追加 城攻めの際に攻城戦になり、方針や配備を決めて戦闘を行うようになった 主に「攻撃」「強攻」「兵糧攻め」の三つの方針で戦闘を行う。条件が整えば金銭を使う事で「水攻め」や「土竜攻め」を行って落城を速める事も出来る。 また、戦況に応じて降伏を持ちかける事が可能となり、武将を「全面解放」して城を明け渡したり、「城主降伏」等を持ち掛ける事が可能。条件に応じて成功率が変わる。 政略画面でも城に様々な改修を行う事が出来るようになった。包囲されても安全に脱出が出来る抜け穴など、用途に応じて改修を行う必要がある。 操作する場面は少なく、攻め方を指示して後は自動で進む形になっている。 演出面の追加 老年の北条氏康や氏政等の複数の武将に新たに書き下ろしCGが追加された。 BGMの追加。 無印では主人公の信長にすら専用BGMが無かったが、織田家、武田家、真田家に専用BGMが追加された。 包囲網の強化 今までのシリーズでは終盤に発生する事が多かった包囲網だが、今作の場合は序盤でも勢力が突出すると包囲網を敷かれる事が多々あり、兵糧不足と相まってかなり苦しくなる。 シナリオの編集 『革新』や『天道』で見られた全国の大名の配置換えを行う「国替」機能の追加、開始時の大名を配下武将から選択する「大名変更」、新武将による新勢力の作成といったシナリオカスタマイズ機能が新たに実装された。 変更点(PK) 評定の変更 無印では「評定に参加する武将はランダム」「何を提案するかもランダム」と使いにくい仕様だったが、参加する武将を選べるようになった上に重視する項目を二つ選ぶ事も出来る。これによって、上げたい施政力を狙って溜めやすくなった為に非常に使い勝手が格段に良くなった。 この仕様変更により、一部の方策の効果も変更されている(新参や古参が出やすくなる方策はそれぞれの発言力が高まるという効果に変更) 方策も、「特定の武将の登用」が条件となっている固有の方策の条件が緩和され、特定の個性や能力を持つ武将を複数集める事でも解放可能となったので自由度が高まった。 決戦の変更 『創造』と同じく、無印とPKで新たに戦闘システムが作り直されたと言ってもいいほどに変更されている。 最も大きな変更点として「フェイズ制」から「リアルタイム制」になった。 戦闘開始の際に「軍議力」を消費して「罠」や「軍施設」に加え、無印でも存在した「作戦」を決める。「作戦」は条件が整っていれば任意のタイミングで発動が可能。 無印では移動しない事で未配備の兵が合流するシステムだったが、PKでは「狼煙台」が健在ならば徐々に兵が合流するようになる等のルールの変更もある。 武将の「戦法」は合戦中に溜まる「戦法ゲージ」を消費して行う。勢力内で共通するゲージを使用するので『三國志13』の戦闘システムと同様。 勝敗の条件が「戦況ゲージ振り切り」から「総大将の壊滅」のみに変更された。戦況ゲージはあるものの、振り切っても戦法ゲージが伸びやすくなる効果にとどまっている。 また、フェイズ制に切り替える事も可能だが、一定時間毎に停止して操作を決める事が出来るだけで、無印のシステムのフェイズ制の決戦に戻す事は出来ない。 委任の改良 委任コマンドが改良されており、あらゆる要素の部分委任が可能となり、また、特定の金額を下回らない様に委任するといった融通が利くようになったので非常に使いやすくなった。 足軽を重視したり、商人街だけを建てたい、特定の国だけは直轄で配備を行いたいといった痒い所に手が届く仕様になり、利便性が高い。 評価点(PK) 委任が優秀 委任コマンドが強化された事と、無印にも存在した決戦のスキップ機能が改良されており、自動戦闘での損害が実用に耐えうるレベルまで改善されているのでCPUに任せる事で大分楽が出来る。特に「指揮なさらずとも勝てる」と判断された場合は戦わなくともいいので、極端な話、負けない程度に兵をそろえて決戦をひたすらスキップするプレイでもクリアが可能。 方針や部分委任の追加により、融通が利くようになったので、ある程度の方針を定めて大半をCPUに任せるだけでプレイヤーの負担はかなり軽減される。特に農業や開発コマンドは勢力が大きくなると手間がかかり過ぎるのでひたすら委任に任せた方が楽である。 後期シナリオが追加された 無印のように武将は用意されているのにシナリオが無いといったチグハグな点が改善されている。 ただし、「1534年 信長誕生」は無印と同様にDLCなので、何も導入しなければ「1545年川越野戦~1614年大坂の陣」までとなる。 評定や施政力システムの改善 内政家がちゃんと自分の分野で活躍できるようになり、大命の為に施政力を残しておく選択肢も生まれた。 大命の追加 一大決戦を前に戦力を底上げする、闇商人から安く米を仕入れる事で序盤の兵糧難を乗り越えるといった工夫が可能になり、施政力の使い道が増えた。 問題点(PK) 一部の大命が凶悪 特に強制的に講和を結ぶ今川義元の「雪斎の教え」や、本願寺家の「一向一揆」、特定の勢力を包囲網の対象にする足利義昭の「合従の御内書」が凶悪。 「雪斎の教え」は必要施政力の少なさの割に効果が強烈なので、CPUの今川家を少しでも追いつめると、即「雪斎(ry」で半年を無駄にされるのでテンポが悪い。無印に存在した土下座講和のようないやらしさがある。 「一向一揆」は本願寺家に領地が隣接していると定期的に発動され、領内の施設や内政値、兵数がぼろぼろにされる。「一向一揆」自体は従来の作品でもあるが、本作の場合はかなり強力。防ぐためには本願寺家と同盟を結ぶなどの友好勢力になるか一気に滅ぼすしかないのだが、攻めると本願寺家の友好勢力から一斉に目の敵にされるので殊更つらい状況になる。 効果自体はそれぞれの大名の個性が出て良いのだが、払うコストが安すぎるので連発できてしまうのが問題。 一向一揆は「農業 5 軍議 5 大命 60」で、「雪斎の教え」は「論議 20 大命 80」で発動可能。大命の施政力は大命以外では使用しない上に評定の意見を取り入れていれば自然と溜まるのでほぼ無視できるレベル。 シナリオのボリューム不足 無印に存在するシナリオの追加DLCは導入されていないので買う必要がある。前作のPKや『創造 戦国立志伝』では、発売時に配信されたDLCによるシナリオが全て入っていただけにボリューム不足が否めない。 決戦の仕様変更 勝利条件が「総大将の殲滅」のみになってしまった為に寡兵で大軍に勝つ難易度が跳ね上がり、かつ兵力の消耗がより激しくなった為に弱小勢力の生き残りの難易度も跳ね上がった。 戦法を使用するのに戦法ゲージが全武将で共通化された事により、コストが高い戦法がほとんど使えなくなってしまった。無印ではランダムではあるものの状況に則した戦法が出る事が多く、ドラマが生まれる事が多かっただけに残念な点でもある。 弱小大名プレイの場合、そもそも北条家や武田家等の強国は交渉を受けて入れてすらくれないので従属も出来ずに決戦の仕様変更により勝つ事も難しいので無理ゲーになりつつある。 戦法ゲージが溜まる速度が異様に遅いので色々と戦法を使って戦局をひっくり返しづらくなったのも難点。様々な軍施設や大命でテコ入れしなければ有名武将の固有戦法はほとんど使えずに終わってしまう。 新たに追加された「罠」はこちらが仕掛けた罠はまるで見えているかのように避けられ、敵の罠は狙いすましたかのようなタイミングで発動する為、ただストレスが溜まるだけの要素になっている。 『三國志13』といった、似た戦闘システムで罠を採用した作品はあるが、そちらではちゃんと敵を罠にはめれるのでシステムとして機能している。ほぼこちらしか喰らわないような要素を追加された所で苦痛なだけである。 『創造PK』と同様に合戦がPKで作り直されているが、評判の悪かった『創造』の会戦を一から作り直したのとは異なり、無印の決戦は新たなシステムに挑戦して一定の評価を得ていた部分もあったが、そのほとんどが切り捨てられてしまった。 結局のところ、『嵐世記』『天下創世』といったこれまでのシリーズのリアルタイム合戦に近くなり、無印での色々と目新しかった要素は埋没してしまった。 時間制限もなければ退却も出来ないので負けるとほぼ壊滅状態になり、被害が大きすぎる。加えて総大将をひたすら追いかけっこするといった戦いになる事も多い。 攻城戦 基本的にプレイヤーがやる事は最初に指示を出して落城するまで待ち、たまに降伏勧告をかけて落城を速めるぐらいなので、最初の数回城を落としたら後は委任するような要素になっている。 城主や武将を登用出来るチャンスでもあるのだが、前作からの仕様で大名を滅ぼせば問答無用で全員が降るのでありがたみが薄い。 攻城戦から通常マップに戻る際にカメラの向きがメチャクチャになり、何故か地図が上下反転する等、不快に感じやすい要素がある。 無印から引き継いでしまった問題点 内政の変更点はほぼ無し。建設出来る施設が増えるといった追加点もないので、無印の時点で内政が物足りないプレイヤーには相変わらず不評である。 決戦の際は「多数の城から軍が集結してから移動する」が、相変わらずプレイヤーが多方面から出陣すると対応しきれずに軍を解散したり、一方に釣られている間に手薄になった城を落とし放題になったりと問題が多いままになっている。 劣悪なUIはほぼ据え置き。困った事に新たに追加された画面や機能も、アイコンでしか表示されないので気付き辛い。 エディット要素が物足りない よく言われるのが「志」や「戦法」の編集が出来ず、新武将に個性を持たせ辛い。 同社の『三國志13』ではPKにて既存の戦法をベースに新たな戦法を作成し、新武将に固有の戦法を持たせる事も可能だったのでこういった事が出来ない点が惜しまれる。 特に「志」も特性を自由に組み替えたり、説明文を変えるといった事が出来れば新たな楽しみ方を見出せるのだが… 総評(PK) 前作のPKは「無印でユーザーから不評だった部分を徹底的に直してパワーアップ」といったデザインだったが、本作のPKは過去作のPKの要素の焼き直しをつけ足し、ただただ『創造』に戻ろうとしてしまった印象が強い。 新要素や改変要素によるゲームバランスの悪化も見られるばかりか、本来の「戦略ファースト」に合致していた部分さえもが、その煽りで土台を揺らがせる格好となってしまった。 なまじ委任の使い勝手が改善された事も相まって、ゲームの大半部分を委任に任せて進めればテンポ自体はよく、 全国モードであっても一日でクリアする事も難しくはないのだが、達成感そのものが薄い。 かといって、委任に頼らなければ施設の開発や開墾、ひたすらストレスが溜まる決戦など、面白くない要素を延々とやり続ける事になる為、苦痛である。 無印の評価が最悪であった為、パワーアップキットで盛り返した前作のように期待される声もあったが、残念ながらPKをもってしても無印の悪評を覆せたとは言い難い作品になってしまった。 余談(PK) 実は当初は2018年11月発売予定だったが、現在の発売日に延期されている。 これまでの本シリーズは、無印版の発売から約1年後にパワーアップキットが発売されていたが、それが叶わなくなったのも無印版の問題点の多さ故か。 発表に際したプロデューサーへのインタビューにおいて、「パワーアップキットの役割」という話題が挙がっている。 その中でプロデューサーは「アップデートは『改善』、パワーアップキットは『追加』と目的は異なる」と述べ、更にインタビュアーが”PK待ち”というワードで鋭く切り込むと、「PKありきで企画をしているわけではなく、待つのはもちろんユーザーの自由」「PKの役割をアップデートで担うという時代の変遷もあり、その形が続くかは分からないと個人的に思う」と答えている。 無印版での調略要素などのカットに対する反応や開発コマンドの追加を見ても、既にパワーアップキットがアップデートに取って変わりつつある現状は否定のし様がないものである。